美保の厨房日記

アルバトロスの日常に起こる小さな変化

秋真っ只中

2020-10-16 12:32:00 | Weblog
ようやくキノコ入りました



いつ頃からか、父の趣味だと思われるキノコ狩りの産物が

アルバトロスには有難いものとなっています。

天然のキノコの香りと風味は最高であります。

イタリアと言えば
トリュフに、ポルチーニ

ポルチーニは日本名「ヤマドリタケ」
日本でもとれるそうだ。

父曰く、それは夏だな早いキノコだと言う。

しかしながら

私は

困った事に

ポルチーニ茸は実に素晴らしいキノコだと思いつつも

職業病なのか

飽きたと言うか、魅力を感じなくなってしまった。

秋に、イタリアへ行ったならば
フレッシュポルチーニのサラダを食べてと
絶対に太鼓判を押すし
私も食べたい

しかしながら
輸送の技術もレベルアップし空輸という
手段だとしても

昔、イタリアから空輸でポルチーニを仕入れた時の
価格と、ポルチーニの劣化のバランスに
如何なものかとその後は仕入れる事を辞めた

それから随分と時はたつ

また仕入れても良いかなって思うが

今度は私自身がフレッシュポルチーニに魅力を感じなくなっている
慣れちゃったんだろうか。

それにイタリアでもフレッシュをサラダにできるほどのものは
難しいって聞いた

フレッシュを使うなら
やはりあのサラダが食べたいし
お出ししたいが

こればかりは
やはり現地で味わうものなのだと思う



表現が乏しいが
しっかりとした詰まったパッキとした食感のマッシュルームに
優しいポルチーニの香りって感じ

本当美味しいキノコだ

そいう事で
アルバトロスはポルチーニは
たまに乾燥と
冷凍を使っている
加熱しますから
冷凍でもかなり秀逸であります。

さて
前置きが長いですが
父の収穫のキノコは
一つ一つはポルチーニや松茸や椎茸や舞茸などとは違って
強烈な旨さを感じるものではありません。

アシナガタケとかいくつかは美味しいものもあるけれど
ポルチーニほどの素晴らしさはありません。

しかしながら
天然の香りと寄り集まったキノコ達の風味は
かなり美味しいです

ポルチーニじゃなくても
松茸じゃなくても

これ最高って私は思っています

私の得意なリゾットにとても良く
パスタにも良く

肉の煮込みにも
魚のソースにも

素晴らしく美味しくしてくれます。

近年、私の中で思う事がいっぱいあります。
いつもここに書こうと思いつつ
とりとめのない話になりそうで辞めるのですが

師匠の枠の中でやっていたあのイタリアガチガチ料理から
私は考え方が変わっています。

なんちゃってイタリアンは嫌ですが

イタリアバリバリでなくて良いなって
うまく書けないけど
全てイタリアにこだわらなくても良いかなって。

例えば、イタリアではスプーン使ってパスタは食べないとか
箸で食べるの?じゃなくて
良いですよ箸で。
食べやすい方法で良いですよとか

イタリアではエスプレッソにクリーム入れないとか
カプチーノは夜飲まないとか
ワインの順番とか

私は日本人だし
お客様も日本人だし
ここは日本だし

そもそも
イタリア料理は?ってなると
色んな疑問も生まれるし

師匠はイタリアのリストランテを目指していたけれど

私はリストランテにこだわらない

皆んなが喜んでくれればそれでいい

美味しいってまた来てくれれば
それが幸せだ

私が選んだ日本の素晴らしい食材を
イタリア料理しか作れない
乏しい技術ではあるが
お恥ずかしながら愛情は入っているだろう料理で良いかなって。

アルバトロスでしか学んでいない自分です
ほぼ独学です
イタリアで修行した経験もない
色んなシェフと切磋琢磨して働いたこともない

そういう見方をすると
私なんて劣等感だらけです

よく店開いてんなって思われるかもしれません。

イタリアへはよく行ってきましたが
やはり肩書きはありません

たまに、アルバトロスと自分に悶々とします。
何だろなって。

よく捉えて
他の料理や人などに影響を与えられる事なく
純粋培養されてしまったと
思う事にして

何を言いたのかも意味不明ですが

きっとイタリア人シェフが日本に来たら
日本の日本らしい素晴らしい食材を
あえて使って料理を作る事でしょう

その路線ですかね

私の場合シェフとか大それたものではなく
イタリアマンマが田舎の食堂で料理を作る
イメージでいこうと思っています

キノコから随分話が脱線しました

とりあえず
富士山の恵みの天然キノコ入荷しました

美味しいです