美保の厨房日記

アルバトロスの日常に起こる小さな変化

毎日

2017-04-01 12:16:15 | 仕事
毎日毎日、作っては洗って作っては洗って。

繰り返しです。

洗い物が面倒とは、もう何も感じません。

完全にセットでありますし

それも含めて料理するということだと思っています。

まぁ、ただ。

お客様をお見送りしてからの

ごった返した洗い物の山に

はぁーっと思うことは多々ですけどね。


段取り八分の際には
作って洗うだけの繰り返しだなぁって毎回思うのであります。

昨晩は暇でございました。
やたら仕込み出来ちゃいました。

只今、前菜完璧です。

余裕があったので、いや余裕を作ったので

一部のファンの為に作りました



ローズマリーぺちゃんこパン

師匠から私にシェフをバトンタッチした際
彼は料理から一切手を引き
サーヴィスにまわり。

師匠がこう言うのを作れとか
あーしなさいとか言うので

私はそれを形にしてきました。

その際に学んだものが私のベースであります。

師匠は要望だけ指示
私は望まれるものを理想に近づけるだけ作る

強くなりましたし
論理的に考えられるようになった時期でした。

その頃
イタリアで食べたこう言うパンを作って欲しいと要望され
私の妄想と指示にて出来上がったのが
このローズマリーぺちゃんこパンになります。

師匠の入院中に食べたいと言われ瓶に作って持ってた記憶も今蘇りました。

この10年ほど
一人でやる事が増えてますから
手が回らずに
年中作らなくなってしまいましたが

当時は必ずお出ししておりました。

お客様にもとても評判のいいものです。

今、これを美保ちゃん作ってくれたのねと

喜ぶ方は

ありがたい事に

私が任されるようになった20歳ごろからの
20年近い
お付き合いという事になります。

ローズマリーぺちゃんこパンを仕込みながら

あの人喜ぶなぁ
この人も好きだったなぁ
彼女、昨日きちゃったなぁ
これあったらもっと喜んだんだろうなぁ

なんてお客様の顔を伸ばしながら思いついたら

あの人もこの人も、皆んな

あの頃から来てくださるんだなぁって

これを知るのはその頃からの人って事だよなぁって。

私の頭の中は

一人で熱く盛り上がっていたのでした。

この気持ちを、大事に忘れずにある自分は好きです。

でも、それしかないから、まずいんだなと考え始めてはいます。

原価計算とかの商売人目線で動かなければいけない部分が

私にはスコッと抜けている。

完全に職人気質でなりたってるのねと自覚もしました。


で。その私は

きっと今なら。
いや、絶対に。

前菜の仕込みがかなり完璧だから

何時もの前菜の盛り合わせは
あるだけ乗せてしまうのでありますよ。

原価計算出来ない…