緊急レポート 金沢市家庭系ごみ有料化問題
私たちの訴え
１．家庭系ごみ有料化政策を中止すること
２．事業系ゴミに混入した産業廃棄物の搬入を拒否すること
３．事業系ゴミを家庭系ゴミステーションに出させないこと
４．家庭系ゴミ、事業系ゴミそれぞれの減量化目標を立てること
去る2015年10月5日に、｢①ゴミ処理場に持ち込まれた事業系ゴミの点検チェックを強化すること、②事業系ゴミに産廃を混入させないこと､③事業系ゴミを家庭系ごみステーションに持ち込ませないこと､④事業系ゴミ対策を貫徹するまで、家庭系ごみ有料化の検討を凍結すること｣などを申し入れました。
しかし、これらの申し入れ項目にたいする真摯な検討もなく、放置したまま、金沢市は来年(2018年)2月からゴミ有料化導入の方針を発表しました。新聞報道によると、ゴミ有料化による年間収入は4億4000万円であり、指定ゴミ袋の製造などの経費は2億4000千万円で、残りの2億円は他の財源にするということです。まさに二重課税です。
給料も年金も低く抑えられ、食料品･日用品の物価が上昇傾向にあるとき、とりわけ低所得者層にとって、年間4000円の支出増でも、日々の生活を圧迫します。しかも、この4000円のうち半分をゴミ処理費用ではなく、他の事業に流用することは詐欺ではないでしょうか。
このまま強引に有料化を決定することは断じて容認できません。再度、事業系ゴミ問題を整理し、家庭系ゴミ有料化反対を訴えます。
（１）増えているのは事業系ゴミだ！
金沢市のゴミ処理施設に持ち込まれる一般廃棄物(一般ゴミ)には、家庭からゴミステーションなどに排出されるゴミ(家庭系ゴミ)と事業所が直接処理施設に持ち込むゴミ(事業系ゴミ)があります。産業廃棄物を持ちこんではいけません。
2015年度版『かなざわの環境』によれば、2015年度に排出された一般ゴミの総量は17万7000トン(その比率は家庭系ゴミ59％、事業系ゴミ41％)です。｢金沢市ゴミ処理基本計画｣によれば、2024年度までには2万6000トンのゴミを減らして、ゴミ総排出量を15万1000トンに減量(約14.7％)する方針です。
ところが、家庭系ゴミと事業系ゴミそれぞれの推移(2012年度から2015年度の4年間)を見ると、家庭系ゴミは10万8000トンから10万4141トンへと約4000トン(3.7％)減少しているのに、事業系ゴミは6万7000トンから7万2880トンへと約6000トン(9％)も増加しています。この4年間で家庭系ゴミは市民の努力で一定の減少傾向にあるにもかかわらず、事業系ゴミはどんどん増えています。とりわけ事業系ゴミの2014年度から2015年度の1年間の増加率は4.3％(3000トン)にもなっています。
（２）事業系ゴミの減量目標を立てよ！
いま、金沢市がおこなうべき対策は増え続けている事業系ゴミ対策をしっかりとすることではないでしょうか。このままでは、事業系ゴミが野放図に増え続けることになります。金沢市は家庭系ゴミの減量計画と事業系ゴミの減量計画を個別に出していません。
ここに、金沢市の邪(よこしま)な狙いがあると思われます。増え続ける事業系ゴミをそのままにしておいて、家庭系ごみを有料化して減量すれば見た目には事業系ゴミ増加が目立たなくなるからです。山野市長の責任逃れの政策です。
（３）分別もせず、産廃もぶち込んでいる！
｢ゴミ処理基本計画(第5期)｣の2013年度版には、表3.5-7｢事業系燃やすゴミの重量構成比及び推定排出量｣があり、｢再生可能な紙類が1万9トン(19.7％)、再生可能なプラスチックが5208トン(10.3％)、プラスチック類には本来産廃とすべきものが含まれている｣と報告されています。すなわち事業系燃やすゴミの30％が本来金沢市のゴミ処理施設に出してはならない再生資源と産廃なのです。
事業者が出してはならない資源ゴミ(紙類、プラスチック類など)は2008年度＝1万1989トンから2013年度＝1万5217トンへと5年間で26.9％(3228トン)も増えています。この点での抜本的な対策をとらないで、家庭系燃やすごみを有料化するのは本末転倒です。
この報告書は2013年までの結果であり、その後今日まで、金沢市は事業系ゴミ減量のためにどのような対策をとり、どのような成果が得られたのでしょうか。
私たちの訴え
１．家庭系ごみ有料化政策を中止すること
２．事業系ゴミに混入した産業廃棄物の搬入を拒否すること
３．事業系ゴミを家庭系ゴミステーションに出させないこと
４．家庭系ゴミ、事業系ゴミそれぞれの減量化目標を立てること
去る2015年10月5日に、｢①ゴミ処理場に持ち込まれた事業系ゴミの点検チェックを強化すること、②事業系ゴミに産廃を混入させないこと､③事業系ゴミを家庭系ごみステーションに持ち込ませないこと､④事業系ゴミ対策を貫徹するまで、家庭系ごみ有料化の検討を凍結すること｣などを申し入れました。
しかし、これらの申し入れ項目にたいする真摯な検討もなく、放置したまま、金沢市は来年(2018年)2月からゴミ有料化導入の方針を発表しました。新聞報道によると、ゴミ有料化による年間収入は4億4000万円であり、指定ゴミ袋の製造などの経費は2億4000千万円で、残りの2億円は他の財源にするということです。まさに二重課税です。
給料も年金も低く抑えられ、食料品･日用品の物価が上昇傾向にあるとき、とりわけ低所得者層にとって、年間4000円の支出増でも、日々の生活を圧迫します。しかも、この4000円のうち半分をゴミ処理費用ではなく、他の事業に流用することは詐欺ではないでしょうか。
このまま強引に有料化を決定することは断じて容認できません。再度、事業系ゴミ問題を整理し、家庭系ゴミ有料化反対を訴えます。
（１）増えているのは事業系ゴミだ！
金沢市のゴミ処理施設に持ち込まれる一般廃棄物(一般ゴミ)には、家庭からゴミステーションなどに排出されるゴミ(家庭系ゴミ)と事業所が直接処理施設に持ち込むゴミ(事業系ゴミ)があります。産業廃棄物を持ちこんではいけません。
2015年度版『かなざわの環境』によれば、2015年度に排出された一般ゴミの総量は17万7000トン(その比率は家庭系ゴミ59％、事業系ゴミ41％)です。｢金沢市ゴミ処理基本計画｣によれば、2024年度までには2万6000トンのゴミを減らして、ゴミ総排出量を15万1000トンに減量(約14.7％)する方針です。
ところが、家庭系ゴミと事業系ゴミそれぞれの推移(2012年度から2015年度の4年間)を見ると、家庭系ゴミは10万8000トンから10万4141トンへと約4000トン(3.7％)減少しているのに、事業系ゴミは6万7000トンから7万2880トンへと約6000トン(9％)も増加しています。この4年間で家庭系ゴミは市民の努力で一定の減少傾向にあるにもかかわらず、事業系ゴミはどんどん増えています。とりわけ事業系ゴミの2014年度から2015年度の1年間の増加率は4.3％(3000トン)にもなっています。
（２）事業系ゴミの減量目標を立てよ！
いま、金沢市がおこなうべき対策は増え続けている事業系ゴミ対策をしっかりとすることではないでしょうか。このままでは、事業系ゴミが野放図に増え続けることになります。金沢市は家庭系ゴミの減量計画と事業系ゴミの減量計画を個別に出していません。
ここに、金沢市の邪(よこしま)な狙いがあると思われます。増え続ける事業系ゴミをそのままにしておいて、家庭系ごみを有料化して減量すれば見た目には事業系ゴミ増加が目立たなくなるからです。山野市長の責任逃れの政策です。
（３）分別もせず、産廃もぶち込んでいる！
｢ゴミ処理基本計画(第5期)｣の2013年度版には、表3.5-7｢事業系燃やすゴミの重量構成比及び推定排出量｣があり、｢再生可能な紙類が1万9トン(19.7％)、再生可能なプラスチックが5208トン(10.3％)、プラスチック類には本来産廃とすべきものが含まれている｣と報告されています。すなわち事業系燃やすゴミの30％が本来金沢市のゴミ処理施設に出してはならない再生資源と産廃なのです。
事業者が出してはならない資源ゴミ(紙類、プラスチック類など)は2008年度＝1万1989トンから2013年度＝1万5217トンへと5年間で26.9％(3228トン)も増えています。この点での抜本的な対策をとらないで、家庭系燃やすごみを有料化するのは本末転倒です。
この報告書は2013年までの結果であり、その後今日まで、金沢市は事業系ゴミ減量のためにどのような対策をとり、どのような成果が得られたのでしょうか。
