クリスマスは残念ながら雪が降らず、ただ寒いだけだった。どこかへ出かけようかとも思ったけど、寒いし、部屋の照明が壊れたので電器屋さんに買いに行ってるうちにお昼になった。
テレビを見ながらまったりしていたら、そういえば今日は地区のパトロールが午後3時からあるのを思い出した。年に一度、警察のパトカー先導で、地区の住民がぞろぞろとその後をおしゃべりをしながらそぞろ歩くという、実に人に優しいパトロールなのである。時計を見ると3時まであと2分。あわててママチャリにまたがり出かけようとすると、隣人から「あわててどこへお出かけですか」と言われた。「公民館まで」と答えると、家の中に向かい「おとうさん、もう時間ですよ」と叫んでいた。きっと、僕同様パトロールの時間を忘れていたのだろう。
公民館に着くと40人ほどが安全パトロールと書いたタスキをかけて勢ぞろいしている。年寄りばかりなので、ぞろぞろ歩いて回るほうがよほど危ないのである。
小一時間ほど、老人に速度をあわせ、のんびりのんびり歩く。ただでさえ寒いのに、体感温度はますます下がる。終了すると「皆さんのおかげで今年も事故なくすごせました」とあいさつがあったが、こうして田舎の年の瀬は暮れていくのである。