2月9日のここに拙稿『米国で増える「絶望死」』をエントリーしたが、本日の朝日新聞にもまた、『自殺急増 米国の苦悩、年間4万8千人 戦後最悪水準』という記事が載っている。ちなみに、2月の拙稿は、ニューヨークタイムズ1月18日電子版のコラムニスト記事を2月7日の朝日新聞が転載したものの要約である。これに、本日の記事要約を加えて、以下アメリカのこの問題現状を我が国にとっての他山の石としてみようという主旨だ。
まず、本日の記事は、外信記事に多い安易なアクセス報道では無く、特派員による調査報道といえる力作だが、三つある中見だしも順に上げておく。『「僕は無価値」書き残した長男』、『白人男性が突出 経済に閉塞感』、『政府 防止へ異例の専用番号』。
『僕は無価値・・・』 イリノイ州の19歳長男を2014年に失った母親への取材記事であって、『高校で引きこもり、ドラッグに手を出し』『うつ病』とあった。母親のこんな反省、言葉が印象に残るが、15歳~34歳に限ると、全死亡者の内の自殺の順位は2番目とあった。
『息子が自ら命を絶つなんて想像もしなかった。自殺する可能性を疑っていれば命は救えた』
『白人男性が突出 経済に閉塞感』 まず、18年度自殺の8割が男性とある。それも、ブルーカラーの白人男性が増えていて、ドラッグ・アルコールが絡んでいるというのも、2月9日紹介記事と同じ内容だ。特にこの20年は、こういう「絶望死」が急増しているとあり、次の数字には驚かされたものだ。『米国で自殺全体の50・5%は銃による。銃規制の緩い州では70~80%にものぼる』
さて、こうしてアメリカの自殺率が、歴史的に見れば『1940年代初めと同水準だ』ということなのだが、この歴史的推移からは、ニューヨークタイムズ・コラムのこんな悲しい数字を思い出していた。
『薬物やアルコール、自殺といった「絶望死」で死ぬ人が増えている。国の平均寿命がこの100年で初めて3年連続で短縮したのはそのためだ』
ちなみに、1940年代初めとは、1929年の世界大恐慌から、1937年の南京占領、1939年ドイツのポーランド侵入、そして1941年の太平洋戦争へという時代だった。
さて、最後である。この記事には、人口10万人当たり自殺者数国比較があった。ドイツ10・2人(16年)、フランス13・1人(15年)に対して、00年には10・4人であったアメリカが18年には14・8人になっていると言う。ちなみに、18年度日本のこの数字は、16・5人とあった。
そして、社会をよくするってどういうことだろう。
しかも兄貴に言いがかりつけて、詰ってるし、それこそ鬱になる人をみて喜ぶのが生きがいなんか