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コメントをありがとうございます。  楽石

2007年09月08日 19時37分23秒 | Weblog
医師不足について沢山のコメントをありがとうございます。
せっかくですから、私なりにまとめてみました。

① まず、絶対数が足りない。
OECD加盟国の人口10万人当たりの医師数、2002年には平均で290人。
ところが日本は206人。
昭和61年に、厚生省は、将来の医師過剰を理由に、全国一律10%削減している。
(医師会などの業界の意を受けたものではないか)

②これに対して、医師に対する需要が増えた。
高齢化で、医療機関に通う人の数が増え、入院する患者も増えた。
その多くは糖尿病や高血圧、高脂血症、心臓病などの循環器障害の慢性病。
これらは合併症をたくさん抱えるケースも多く、
そうすると1人の患者がさまざまな診療科を訪れ、医師の手間は増加。

③2004年度からスタートした大学医学部の研修制度改革が追い討ちを。
これまで、人事権を医局に握られていた研修医は、
僻地などにも赴いていた。(地方の医療システムを破綻させない役割も担っていた。
しかし改革で、研修医は自分の意思で研修場所を選択することが可能となり、
多くが都会の有名病院に集中、地方の中核病院での医師不足に。

④医師不足が深刻になると、残された中堅の医師に負荷がかかりすぎ、
その苦痛に耐えかねて彼らは開業へ。
ますます閉鎖に追い込まれる病院が増えた。という悪循環。

みなさんのコメントの背後から見えてくるのは、厚生行政のありかた。
医療費を削減するという大命題のために、大鉈を振るった結果が、今の医師不足。

ここにも郵政民営化と同じで、「自由」という名目で、
富める人は良い医療を。貧乏な人には、それなりの医療を。
という考えが色濃く見えます。

解決の方向はどの辺りにあるのか?

難しい問題ですね。
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