本日、この問題で中日新聞にとうとう一大特集記事! 26面全部を使った「特報」で、こんな大見出しを付け、来年3月の事故後5周年に出るはずの中間報告周辺を報道したものだ。
『放射線と健康 議論後退』
『福島事故 県有識者会議中間報告集』
『「甲状腺がん多く見つかる」記述省く』
記事中の小見出しで、内容を追ってみよう。
先ず「タブー」では、上記三つ目の見出しのこと。子ども甲状腺癌が多いと見始めた上にそんな文章を書こうとしながらも、この記述を省く策動が成功したようだ。つまり、福島事故との因果関係づけを避けた。
「教え子」という小見出しもあって、こんな内容である。子ども甲状腺癌の部会長である県医師会副会長が、県立福島医大教授である「癌と原発との因果関係分析の中心担当者」の下の大学院博士課院生(社会人院生)なのである。「弟子が先生に『この分析は不十分だ』などと、果たして言えるのか」と、この記事は問うている。
「記者会見では質問制限」
検討委員会閉会後毎回開かれる記者会見における、質問制限問題も批判されてあった。1人1問、再質問1回などの制限下で、長々だらだらと回答された上、いつも核心がぼやかされるとの感想が多いとあった。まるでアベ首相の答弁のようではないか。
これでは「国境なき記者団」から、こんな判定、警告が出るのも当然だろう。
「報道の自由度がどんどん落ちている国」
「民主党政権時代には11位にまで上がったものが、今や61位と、先進国最低」
1986年に起こったチェルノブイリ事故、その被害を最も多く受けたベラルーシにおける社会主義政権と大同小異の「報道統制」をしていくのであろうか。こんな折には、今年のノーベル文学賞作品「チェルノブイリの祈り」は、日本人必読書になろう。このグローバル時代に、福島の隠蔽や報道統制など貫けるわけがない。ただでさえ、広島・長崎の国なのである。
『放射線と健康 議論後退』
『福島事故 県有識者会議中間報告集』
『「甲状腺がん多く見つかる」記述省く』
記事中の小見出しで、内容を追ってみよう。
先ず「タブー」では、上記三つ目の見出しのこと。子ども甲状腺癌が多いと見始めた上にそんな文章を書こうとしながらも、この記述を省く策動が成功したようだ。つまり、福島事故との因果関係づけを避けた。
「教え子」という小見出しもあって、こんな内容である。子ども甲状腺癌の部会長である県医師会副会長が、県立福島医大教授である「癌と原発との因果関係分析の中心担当者」の下の大学院博士課院生(社会人院生)なのである。「弟子が先生に『この分析は不十分だ』などと、果たして言えるのか」と、この記事は問うている。
「記者会見では質問制限」
検討委員会閉会後毎回開かれる記者会見における、質問制限問題も批判されてあった。1人1問、再質問1回などの制限下で、長々だらだらと回答された上、いつも核心がぼやかされるとの感想が多いとあった。まるでアベ首相の答弁のようではないか。
これでは「国境なき記者団」から、こんな判定、警告が出るのも当然だろう。
「報道の自由度がどんどん落ちている国」
「民主党政権時代には11位にまで上がったものが、今や61位と、先進国最低」
1986年に起こったチェルノブイリ事故、その被害を最も多く受けたベラルーシにおける社会主義政権と大同小異の「報道統制」をしていくのであろうか。こんな折には、今年のノーベル文学賞作品「チェルノブイリの祈り」は、日本人必読書になろう。このグローバル時代に、福島の隠蔽や報道統制など貫けるわけがない。ただでさえ、広島・長崎の国なのである。
そもそも、広島、長崎では、子供の甲状腺癌が多いの?
後者は答えるにも値しない。バカと混ぜっ返しながらその説明も出来ない。言うところの「復興」には、「152名の、手術せざるを得ない子ども甲状腺癌患者」は、まるで無関係と見ているようだ。この子らも「復興」を要求する権利があるだろうに、「フクシマ事故とは無関係」だってさ。
名無し君も当然、この「無関係」を支持するのだろう。
安易にUnknownの言い分に引っかからないでください。広島、長崎の原爆投下後に甲状腺がんは確実に増加しています。
もちろん、もっと詳しいデータはアメリカ側にありますが、日本側でも、以下のように確認しているデータです。
http://www.rea.or.jp/wakaruhon/honbun/No05honbun.pdf
http://www.remnet.jp/lecture/b03_03/4-2.html
ただ全く心配は要らないはず。僕の文章は、広島長崎で癌が増えていないなどとは書いていませんし、肝腎の部分もこう読めるはずです。
『広島・長崎という敗戦のどさくさに、(日本人の)だれが統計的数値を数え上げる余裕があったか』
そりゃ、アメリカの息がかかった調査や資料などは実に詳細にあるでしょう。なんせ「史上初に世界に示した実験場」ですから。
そういうこと全部考慮して上のコメントは書いたつもりです。
が、重ねて深謝、にはかわりありません。
それにしてもあのチェルノブイリ、まだ200平米ほど被いに隙間が空いたままらしい。不完全なカバーなままなのであって、つまりそれだけの分、原子炉がむき出しに等しい状況のようだ。何か起こったら、人々に思い出されるフクシマも、ただでは済まぬのに。愚かな為政者である。
ついては思う事だが、フクシマ隠蔽も、暴露も、必ず残って後の人々がこれを確認するだろう。。前者に努めた学者などの人々はその人生を棒に振って、後者は後世讃えられる事になるはずだ。人は何故、こんなに愚かなのだろう。前者は、太平洋戦争を賛美した人々と同類と分かっているはずなのに。
これで、本当に五輪が出来るのか? まだ、核燃料がどこにどんな状態で存在するのかも分からないのに??
この「経済」がまた、アベ政権の命運を握っていると来る。
それにしても、である。目前の経済や政権の運命と、人間、人類の運命とを取り替えるか?? チェルノブイリ、スリーマイル、フクシマと三つも事故があったのである。
また、立憲主義放棄も同じ事。こんな人類史的に大きな事を一内閣でやって良いわけはないのである。
時の為政者の近視眼、そういう教養、人類史的知識のなさが、取り返しのつかない運命を後の人々に与える。太平洋戦争と同じだと、後世の歴史家は必ず書くはずだ。一般教養の欠如した、品位のない為政者ばかりだったのだろうという批評とともに。
そう言えば、太平洋戦争を主導した陸軍は、一般教養に欠けた野蛮な人種が多かったようだ。絞首刑もほとんど陸軍だった。
満州事変を起こした尖兵にして、これを査察したリットン調査団報告が(反対は大日本帝国1国で)承認されて、国際連盟脱退へと国を導いてしまったのも、結局この関東軍。さらには上海・南京包囲戦争から、第一仮想敵国アメリカ相手の太平洋戦争へと先導したのも結局は、関東軍。
これら歴史進行の間中、国民は大本営発表によって事実についてはつんぼ桟敷に置かれただけではなく、戦争へと煽り立てられていたのである。いや、一部の国民が関東軍よろしく、戦争に向かって世論を先導していたとさえも言える。この点については、当ブログ2010年11月24日拙稿「東條英機首相への熱狂ぶりと、その源泉」参照されたい。
他方今や、原子力村を尖兵とした「原発回帰路線」を、安倍内閣が全面的に是認・国策化。合わせて、集団的自衛権・安保法制から、現代国家大計・立憲主義の否定へ。「知らしむべからず、依らしむべし」とばかりに、国家の事は国家に任せよという秘密主義によって、報道の自由度が先進国最低の61位へと後退。民主党政権では11位だったのだ。
「毒を喰らわば皿までも」というが、「フクシマ」が悪政進化の起爆剤になってきたように思われてならない。世界的・慢性的不況の中で、原発継続が否応なく国家経済政策方針の根幹にされてしまったかのような光景と共に。
確かに、原発路線が吹っ飛んだら、当面の三本の矢や黒田バズーカなどは消し飛んでしまうだろう。が、それにしても、大計と小計を取り違えた、大変な本末転倒政権である。この本末転倒が、実はとても怖い。
「毒を喰らば皿まで」
大悪は、これを隠すために次の大悪を産む。それが必然。するともう、止め処なく落ちていく政治・・・。
思えば、満州事変(の国際法違反)を隠し、「悪いか!」と開き直ったのが、国際連盟脱退であった。ここから太平洋戦争までは後一歩に過ぎなかったのである。普通の人々誰もが望んだわけでもない、人間疎外の歴史の歩みというものであろう。