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ネットニュースは無法暴力  文科系

2023年07月26日 12時53分33秒 | 国際政治・経済・社会問題(国連を含む)
 標記のことを深刻に考え込んでいる。ネット社会がとんでもないデマや虚偽に満ちあふれているのだ。関係知識のない人には誤りだと分からないものとか、関係法律を知らないと善悪を逆に判断してしまうような物も含めて。最近の典型例をいくつか挙げてみよう。

 まず、マイクロソフト・ビーイングのチャット画面にこんなのがあった。
『安倍晋三氏は、東京大学法学部を卒業されています。文科系の大学である東京大学法学部は、QS世界大学ランキング2022において、世界12位にランクインしています』
 これって「日本の総理なら間違いなくそうだろう」という思い込みなのか、何か政治による企みなのか。
   
 次いで、台湾海峡問題では近年、黒を白と、白を黒と言いくるめる記事ばかりが横行している。「中国は一つ、台湾は中国の一地方で、中央とは違う地方実効支配地域である」とは、アメリカでさえ先日国務長官が改めて訪中して認めてきたことなのに、それを否定してはばからぬこんなニュースが日本でも横行しているのだ。
 台湾に接近する中国船を問題化している。米軍艦が堂々と通るから中国艦船が近づくと「酷い異常接近!」。中国飛行機編隊が台湾に近づくとやはり「異常接近!」。
国連海洋法条約第38条「通過通航権」では、本土・領土島間の海峡について「他国は通るな」となっている。ただしアメリカは、この国際法を認めていない。つまり、国際法ではなく自国は勝手と押し出しているわけだが、そのアメリカを支持する日本の論調などは、国際的には論外のものだろう。

「中国、キューバに軍事訓練施設を計画」という記事もおかしい。沖縄基地に米大兵力を置き、中国近海で日本などと大演習までやっているのだ。キューバのこんな記事が問題になるのだったら、こういう大演習は大々問題となって、中国への戦争前夜行為にも等しいものにさえなるはずだ。そんな論理的正当判断からはほど遠い日本ネットニュース世界なのである。

 これも反米国間連だが、こんなものもあった。見出し『イラン軍艦艇、タンカー発砲 だ捕図るも・・・アメリカ海軍が阻止』。この記事は、米石油大手シェブロンのタンカーにイラン艦艇が訳もなく発砲してきたとしか書いてなかったので、別発信の同じ事件の記事を探したら、こんなのが見つかったのである。タンカーの方が7人が乗っていたイラン船にぶつかって、5人が負傷、浸水したので、こんな見出しの記事になったと。『イランの裁判所は、オマーン湾でイランの船舶と衝突した石油タンカーを拿捕するようイラン海軍に命じていた』。事実はこういうことなのだ。大きなタンカーが、小舟にぶつかってもそのまま通り過ぎ、訴えを受けたイラン政府がそのタンカーを止めようとして起こった事件であると。
 ここでは黒のタンカーを白と、白のイラン発砲を黒と描いているわけで、前者の記事ばかりが日本に横行し、後者はロイター発のたった一つだけとも確認できた。「イランが(ゆえなく無闇に)発砲」と何回も、何種類も報道した多くのネットが、「巨大アメリカタンカーがイラン船に衝突、無視して運航。イラン政府が停止を命じたが・・・」の方はほぼ報道されていないに等しかった。
 満州事変の発端のように無法発砲は戦争の理由にさえなるのだから、発砲理由を書かない記事などが重なっていけば「こんな国には『正義』の戦争を!」などと世論誘導できることになっていくもの。これがアメリカが敵視国にやるお得意の戦術なのかもしれない。

 と、こんなわけで、ネットニュースの世界には嘘、ごまかしによって、黒を白と、白を黒と言いくるめ、世論、人々の判断をねじ曲げていく記事で満ちあふれている。そんな記事はさらに、中国やイラン、キューバなどへのアメリカ開戦を世界に許容させるような役割さえ果たしていくのである。
コメント (1)
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