日米をよく観ると、世界史の現在が非常によく理解できる。なんせ、つい最近まで世界経済の2大国だった国が急激に傾き始めているのだから。この2国の激変にこそまさに、世界の激変の在り方、及び将来方向が顕れているということだろう。
いまのアメリカは、まるで漂流船だ。WTO・世界貿易機関の世界経済規則に背を向け、世界が決めた地球温暖化対策から離脱してこの熱波を増やし続け、ただ一国力に任せたエゴに動き始めたトランプ・アメリカ。そのアメリカがさらに、各国に軍事大増強をやれと強力に迫りはじめた。ヒトラーは自国の軍事大増強で失業者を無くし、「景気をよくした」結果あのような結末を迎えたが、アメリカも世界のあちこちで戦争でも起こってくれと言わんばかりではないか。イラク戦争や、シリア内乱のようなことを世界中に期待しているのだろうか。さすればアメリカの高価な兵器が売れるとばかりに。
これら全ての背後に、この事があるのは明らかだろう。アメリカ国家の累積赤字は、そのGDPの4倍である。
このアメリカに依存して成り立ってきたような最近の日本は、もっと悪い側面も多い。この20年ほどで国民1人当たりGDPが世界5位以内から30位ほどに下がった事が、その典型現象、顕れだろう。正規職はどんどん減って、不安定労働者ばかり。それで、国家累積赤字はGDPの2倍だけど、これでもまだこれが4倍のアメリカの言うがままで軍事も大増強しようとしている! そして、これら国民生活数々の不満を抑えるのが、安倍政権の歴史的役割であったかというような政治! この政治は今やさらに、ヤクザの胴元のようなことをやってまで、収入を得ようとし始めた。
これらの表面的原因も、いまはもう分かっている。人件費の安い国に生産を持って行かれて、貿易赤字が酷いからだ。人件費の高い先進国は軒並みそうなってきて、そこで活路を求めたのがマネーゲームだった。この20年ほどの英米日などは、物貿易の赤字分を、野放しのような世界相手の金融利益で必死に取り返してきたのだった。そして、そういう金ができるだけ流れ込んで、自国で運用されるようにと、税をどんどんまけてやったり、タックスヘブンで脱税することを実質見逃してやったりさえしてきた。
さて、こんな世界はこれからどうなっていくのか。正規職は死にものぐるい、結婚もできず、子どもも作れない失業者、不安定労働者が世界的にどんどん増えて、先進国の金はマネーゲームに集められるばかりというこの世界は。ただ1つ分かっている真実はこれだ。先進国労働者にまともな職場が増えてその給料が上がるという抜本策をこうじない限り、全世界がさらにじり貧になっていくだけである。金融業を重視してそこにいくら金が集まっても、それ自身は何の職も作れず、まともな職を作るための長期投資こそ望まれているはずである。そして、そういう長期投資は今やもう、一国単位では不可能になったのではないか。また例えば、中国主導の一帯一路戦略は世界に多くの職を作り出すだろうが、日米の参加がない限り必ず歪んだものになるはずだ。つまり、世界の金を世界に職を作るために使う。そのことはもう、金融立国だけでも、物立国だけでも不可能になっているのだと思う。国連の仕事なのだろう。ところが、その国連をばアメリカがどんどん無視してきたという事実があるから、世界史はややこしい。
いまのアメリカは、まるで漂流船だ。WTO・世界貿易機関の世界経済規則に背を向け、世界が決めた地球温暖化対策から離脱してこの熱波を増やし続け、ただ一国力に任せたエゴに動き始めたトランプ・アメリカ。そのアメリカがさらに、各国に軍事大増強をやれと強力に迫りはじめた。ヒトラーは自国の軍事大増強で失業者を無くし、「景気をよくした」結果あのような結末を迎えたが、アメリカも世界のあちこちで戦争でも起こってくれと言わんばかりではないか。イラク戦争や、シリア内乱のようなことを世界中に期待しているのだろうか。さすればアメリカの高価な兵器が売れるとばかりに。
これら全ての背後に、この事があるのは明らかだろう。アメリカ国家の累積赤字は、そのGDPの4倍である。
このアメリカに依存して成り立ってきたような最近の日本は、もっと悪い側面も多い。この20年ほどで国民1人当たりGDPが世界5位以内から30位ほどに下がった事が、その典型現象、顕れだろう。正規職はどんどん減って、不安定労働者ばかり。それで、国家累積赤字はGDPの2倍だけど、これでもまだこれが4倍のアメリカの言うがままで軍事も大増強しようとしている! そして、これら国民生活数々の不満を抑えるのが、安倍政権の歴史的役割であったかというような政治! この政治は今やさらに、ヤクザの胴元のようなことをやってまで、収入を得ようとし始めた。
これらの表面的原因も、いまはもう分かっている。人件費の安い国に生産を持って行かれて、貿易赤字が酷いからだ。人件費の高い先進国は軒並みそうなってきて、そこで活路を求めたのがマネーゲームだった。この20年ほどの英米日などは、物貿易の赤字分を、野放しのような世界相手の金融利益で必死に取り返してきたのだった。そして、そういう金ができるだけ流れ込んで、自国で運用されるようにと、税をどんどんまけてやったり、タックスヘブンで脱税することを実質見逃してやったりさえしてきた。
さて、こんな世界はこれからどうなっていくのか。正規職は死にものぐるい、結婚もできず、子どもも作れない失業者、不安定労働者が世界的にどんどん増えて、先進国の金はマネーゲームに集められるばかりというこの世界は。ただ1つ分かっている真実はこれだ。先進国労働者にまともな職場が増えてその給料が上がるという抜本策をこうじない限り、全世界がさらにじり貧になっていくだけである。金融業を重視してそこにいくら金が集まっても、それ自身は何の職も作れず、まともな職を作るための長期投資こそ望まれているはずである。そして、そういう長期投資は今やもう、一国単位では不可能になったのではないか。また例えば、中国主導の一帯一路戦略は世界に多くの職を作り出すだろうが、日米の参加がない限り必ず歪んだものになるはずだ。つまり、世界の金を世界に職を作るために使う。そのことはもう、金融立国だけでも、物立国だけでも不可能になっているのだと思う。国連の仕事なのだろう。ところが、その国連をばアメリカがどんどん無視してきたという事実があるから、世界史はややこしい。