(茅の輪潜り/鎌倉八幡宮)
「茅の輪」を三回潜った。左回り、右回りに、まるで無限大を意味する八の字を描くように。
六月の晦日は「大祓(おおはらえ)」だ。正月から6月までの半年間の罪穢(つみけがれ)を祓う夏越しの大祓。各地の神社でも執り行われたに違いない。
鎌倉八幡宮でも神事進行役の巫女が説明をしている。『私達が日々生活の中で、知らず知らずに人を傷つけてしまったり、罪や過ちを犯してしまうことがあります。「大祓」は、これら心身の罪穢を祓い清め、人として清浄で正直な心に立ち返り、明るく穏やかな世の中になるよう祈る行事です』。透き通るような心地良い声だ。
しかし梅雨の晴れ間の強い陽が降り注いでくる。いつもは広く感じる舞殿の横の境内には人が溢れかえっている。こんなにも罪穢を祓い清めたいと願う多くの人達がいるのかと不思議でもある。
やがて大祓詞(おおはらえのことば)を神官に合わせ声に出して読み、麻と和紙を小さく切った切麻を身体にまきお祓いをした。更に和紙で人の形に型取られた人形(ひとがた)を掌に乗せ、“祓え給え、清め給え”と唱えながら上から下に二度撫で、二度息を吹きかけた。
「茅の輪」を潜っている間、自分はどんな罪を犯したか、どんな穢れがあるだろうか等と考えていた。今年も『我がまま法則』を貫き過ごしてきたが故に、気が付かぬまでも、きっと様々なものがあるだろうと神妙な気持ちになった。
ここ逗子では花火大会も六月初旬に行われたし、先週には海開きも済んだ。そして、この「大祓」も済み、いよいよ夏本番を迎える。
バレンタイン、ハローウイン、クリスマス等のカタカナで表記する行事は、育ち盛りには経験が無く、今でも周囲がどんなに行動を起こそうと、馴染みが殆ど無い。古来よりの習慣や行事は心が満たされる。
夏越の祓いですね。吟行でよく行く近所の社でも、毎年6月30日には茅の輪潜りを催しています。普段は社の裏に大きな鉄のわっかが置いてあり、この時季になりますと近所のおじさんたちが5,6人集まって茅の輪を編みます。私はまだ潜ったことはないのですが、感想はどうですか。
茅の輪編む町の顔役五六人