海側生活

「今さら」ではなく「今から」

秋が足早で

2016年10月11日 | 海側生活

(ホトトギス/妙法寺)

富士山の初冠雪のニュースが流れたのは9/25だった。

グループでやって来た台風や相次ぐ大雨・強風情報に日々の行動予定を制限され、変更せざるを得ない日は6~7日もあった。
そう言えば、その頃には都心のホテルからクリスマスやお正月の案内が届いていた。クリスマス・ディナーショーは4.7万円/一人。また正月は100を超える日本の伝統文化や江戸情緒満点のイベントなどで、快適に楽しく過ごしてくださいとの誘いだ。

夏の延長戦のような暑い九月だった。

しかし今、見上げれば綿のような白い雲が、まるで薄いティッシュを指で引き千切ったように、所々が綻びて悠々と流れている。
ここ数日は、寺社の境内を散策しても樹の葉が強くもない風に吹かれてパラパラと、時折大粒の雨のように降ってくる。そして枯葉が参道をカサカサと走って行く。
金木犀も散り、その残り香だけが一面に漂っている。寺の関係者の話では、年末の大掃除に使う長い竹笹の注文も済ませたと言う。

境内には赤紫色のアザミが誰も寄せ付けないよとばかりに凛と佇み咲き、存在を主張している。また夏から晩秋まで長く咲く姿から“永遠にあなたのもの”との花言葉があるホトトギスが上向きにツンと咲き、まるで白い雲と会話を楽しんでいるかのようだ。またススキも花がずいぶん開き見た目にも白く風に揺らいでいる。十五夜の頃はまだ穂は固く茶色で真っ直ぐ立っていた。

足早に秋はやって来た。

十三夜も、もうすぐだ。
今年も青白い光がベランダ側の窓から差し込み、部屋全体をボーと明るく照らすに違いない。そして午前二時過ぎには遠く富士山の青白い冠雪が眺められるかもしれない。


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1 コメント

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日々是好日 (宮本靖夫)
2016-10-12 09:57:41
 流れ行く月日を踏みて杜鵑草

時の流れを止めることはできないけれど、日々の移り変わりをどう過し、
どう受け止めるかはそれぞれだ。
できれば、楽しく、豊かに幸せを感じられる生き方をしたいものですね。
いい写真をありがとうございます。
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