海側生活

「今さら」ではなく「今から」

サザエ漁が解禁

2009年08月12日 | 浜の移ろい

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それはさながらボートレースのスタートのようだ。
漁協組合員の担当者が赤い旗をサッと挙げると、それまで浜で待機していた10艘は舟を海側に押し出し、急いで飛び乗る。そしてエンジンを掛けると港の出入口に方向転換して、一斉に港を飛び出してそれぞれが自分の得意とする漁場に舟を走らせる。
午後2時だ。

8月1日より小坪ではサザエ漁が解禁になった。 
6月、7月は資源保護のため休漁だった。聞くと毎年養殖の幼貝も5月に放流しているそうだ。
網を入れ終わるのに一時間も掛からない。そして明日の夜明けと共に網を上げる。浜に戻ったら網に掛かったサザエを丁寧に外し取る。突起しているイボイボが微妙に網に絡まり外し難い。

サザエは夜行性で、夜になると岩礁を動き回り、海藻を歯舌で削り取って食べる。幼貝のうちはイトマキヒトデやイボニシ、カニ類などに捕食され、成貝の敵はクロダイ、ネコザメ、タコ等らしい。中でも最大の天敵はやはり人間か。漁師にとって敵は密猟者だ。
網に掛かっているのは4~5年もので一個150グラムぐらいか。
この時期、数はまだ少ないが伊勢海老も掛かっている。

獲物を市場まで運ぶ。市場で競りが行われるのは6時30分。

お盆時は漁も休みだ、釣舟も一斉に休業する。
港の両側の岬に挟まれ入り江になっている、ここ小坪は又一段とモノの音や人の声が聞こえなくなる。