OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

夏のアルバム Part 2

2007-06-19 17:12:04 | Weblog

今日は、というよりも、今日も暑かったです!

で、昼は定番のカレーに粉チーズどっさり♪ これでスタミナ補給♪

そしてBGMは――

Summer Sketches / Bill Mays Trio (Palmetto)

タイトルどおりに夏をイメージしたビアノトリオ作品です。

ジャケットも、モロにそれ風でしょう♪ デジバック仕様です。

主役のビル・メイズについては何も知らないんですが、エバンス派のピアノスタイルで、多分白人でしょうか、なかなか正統派のスマートさが潔い感じ♪

録音は2000年10月26日、メンバーはビル・メイズ(p)、マーティン・ウインド(b)、マット・ウィルソン(ds) となっていますが、演目が良いんですねぇ――

01 Summer Night
02 Estate (Summer)
03 Fireflies
04 Indian Summer
05 Summer Sketches
06 Summer School
07 Early August
08 The Things We Did Last Summer
09 Summer Serenade
10 Once Upon A Summertime

ン~っ、再生ボタンを押しても、音が聴こえない……。

なんだ、雑音みたいなのが……。プレスミスか……?

と思っていると、虫の声なんですねぇ~、これがっ♪

その夏の夜の虫の声に導かれ、スゥ~と始るのが、ハリー・ウォーレンが書いた名曲「Summer Night」♪ 徹底したビル・エバンス系の解釈ですから、たまりません♪ 綺麗なピアノタッチのビル・メイズ、刺激的なマット・ウィルソンのドラムス、そしてツボを押えて絡んでくるマーティン・ウインドのベースが、三位一体の気持ち良さです。

あぁ、こうした稚気というか凝ったアルバム作りが、ジャズにも必要ですねぇ。ただ演奏だけ良ければ、それで良しとする時代ではないと思います。

肝心のトリオの演奏は、いずれも緻密な絡みとクールに熱いアドリブを追求したものばかりで、今やモダンジャズの定番となった「Estate (Summer)」や「Once Upon A Summertime」といった所謂ニュースタンダードでの期待通りの解釈は、特に素晴らしいです!

反面、「Indian Summer」や「The Things We Did Last Summer」といったオールドな定番曲では、なかなか斬新な演奏を目指しているようで、オリジナルのメロディを巧みに変奏していくビル・メイズの歌心は絶品! ちょうどビル・エバンスとハービー・ハンコックの中間のような上手い折衷と言っても過言ではないでしょう。それだって、立派な個性だと私は思います。

またオリジナル曲の「Fireflies」では硬派な姿勢を聞かせたりして、侮れません。アップテンポで烈しく突っこんでいくトリオ3者のノリが、フリー系寸前の痛快さです。しかしアルバムの流れの中では、正解なんですねぇ~。このあたりも全体の構成が、しっかり練られている証かと思います。

それとタイトル曲「Summer Sketches」の静謐にして、こみあげてくるような心情吐露も実に良いです。あぁ、演奏時間が短いかくて、勿体無い!

あと日活ニューアクションのサントラのような「Summer School」は、ジャズの本質を狙った蠢きのブルースフィーリングが、タイトルに「偽りあり」です。ちなみにこれはドラマーのマット・ウィルソンのオリジナルなんで、本人も張り切っていますけど……。

そして実は一番良いのが、ベースのマーティン・ウインドが書いた「Early August」です。ジワッ~とした始まりから力強いポリリズムのビートが入って、あくまでも抽象的に展開されるんですが、そこに溢れ出る歌心がありますから、たまりません♪

ということで、「夏」をテーマにクールで熱いピアノトリオの秀作かと思います。エバンス派が好きな皆様には、うってつけかと♪

もちろんCDなので、私は「07」→「05」→「09」→「10」で、今の時期を楽しんでいるのでした。夜はもちろん「01」からですっ!

コメント
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