松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

バシコ・ダ・ガマ

2020-07-22 09:41:49 | 日記・エッセイ・コラム

 この歴史上の人物を初めて聞いた時、クラスは異様に盛り上がった。そして誰かが執拗に、或るフレーズを繰り返した。

 「ばしこだ、がま」 秋田の標準語で、「ばしこだ」は「うそをついた」という意味だ。それ以来、耳に付いて離れない言葉だ。

 サスケが見つけたものがガマだとは、最初気が付かなかった。チョンチョンと突いて、垂直ジャンプした。大物だった。

 ガマは、サスケのパンチに逃げようとせず、頭を低く目をカバーして前進して来る。堂々たる行動だった。

 大分行ったり来たりしながら、パンチをかわし、メダカの水槽に近づく。

 それはやめて。水槽にジャボンは無いよな。

 壁が高過ぎたか、一旦あきらめ、横に迂回する。そこでオレがくしゃみを一発した。それを聞いて、向かいのご婦人が「おはよう」と声を掛ける。

 仕方なしサスケを繋いで、しばし歓談した。

 そのあと、サスケは匂いを嗅いで辿っていって、ヤツを見つけた。

 もういいだろ。お前のおもちゃには、大き過ぎる。あきらめな。

 いつから居るのか分からんが、大分前にも足洗い場で見たことがある。

 ヌシかも知れんから、そっとしとこう。

コメント
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