松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

寒風山の風穴と、鬼の隠れ里。

2020-06-14 15:30:40 | 日記・エッセイ・コラム

 1週間前のサタナビで紹介された、ジオパーク男鹿を目指して寒風山へ向かった。暑い日になるから、ちょうどいいだろう。

 そこは回転展望台から降りて来た道路を脇本に戻らないで北浦方面へ向かう。坂を降り始めたらすぐ左に、ちょっとした駐車スペースがあった。標識があるので間違いない。見覚えのある下刈りされた、タニウツギの咲く遊歩道っぽい小道がある。

 水を一杯飲んで、何も持たずに歩いた。テレビで風穴まで何メートルと言ったか知らない。標識もろくに読まずに歩き始めた。オレの悪いくせだ。

 結局0.8km歩くことになったのだが、それはこの火山火口のすり鉢の斜面をほとんど正面まで半円を描くように下っているのだった。

 帰りの体力が心配になって、戻ろうかと考え始めた頃、標識を見つけた。道中一人で、心細かったので、急に元気が沸いた。

 さてとどれ、ほんとに冷たいか。おー、これはこれは。冷蔵庫じゃわい。一旦、体を冷やしてから帰ろう。ずっと居たら何枚か着込まないといけない。

 帰りは急がずゆっくり登って行った。たまに太陽を遮る茂みもある。なんか、すり鉢の底は下界より涼しく感じた。車はえらくホットになって待っていた。

 のぼせた勢いのまま、鬼の隠れ里へと下る。ここは一度来たことがある。途中まで車で行った。出っ張った岩を慎重に避けながら歩くように進む。Uターンできそうな場所まで来た。ここから歩く。

 こっちは最初から目的の場所が見えている。鳥海山の山頂のように、冷えた溶岩が積み重なった場所だ。標高350mの丘が、実は火山だということを如実に示している場所だ。

 回転展望台を仰ぐと、ここが火口なことが実感できる。エンジンを掛けたまま来たので、車で涼もうと思ったが熱い。ACボタンがOFFになっていた。ただ温めていたのだ。やれやれ単なるヤバいやつじゃないか。外を風が吹いて、意外と涼しかった。風が無ければ、死んでいたかも。

 ムーを買いながら、男鹿の友人にそのことを話した。したら何と彼は風穴を知らなかった。やれやれ、良くある「地元民あるある」かいっ。
 そういうオレも通算8年男鹿に通っていて、風穴の話はついぞ聞いた記憶がない。
 象潟では、鳥海山のふもとに住んでいて、登頂したことがない住民は多い。「だれ、こえ思いして登るってが」と誰かが言っていたな。

コメント
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