競泳のホープだった彼女は今、白血病を克服しようと頑張っている。軽い運動を始めたという話が伝わっている。まだオリンピックをあきらめたわけじゃない。
武田なにがしという学者が言っているのだが、細胞が死ぬほど体を酷使すると、ガンになるそうだ。確かそういう趣旨のことを言っていた。
筋肉痛とは、筋繊維の損傷・破壊のことだ。
人間の身体は、かなりうまく出来ているが、免疫が間に合わなくなるほど頑張ると、細胞がガン化する。のかも知れない。
競泳の彼女は、頑張り過ぎたのかも知れない。身体能力を上回るノルマを、筋肉に命令し続けたせいかも知れない。
というような事を、チャリを転がしながら考えた。自転車というやつは、疲れたなあと思ってからUターンすると、帰りがつらい。ちっとも進まない。そよ風が、壁のごとく感じる。
ここで筋肉を使ったらダメだ。ガンになる。だからうんとギアを軽くして、筋肉を使わずに、惰性で帰ってくる。
右足が踏ん張っている間に、左足を休ませる。これを交互に繰り返す。
そんなに都合よく、行くかいな。アホ。
あー、疲れた。