この頃よく出てくる名前に、アメリカ大統領予備選のトランプ氏というのがあります。とても覚えやすい名前なので、記憶に残ります。
私は高校時代から奇術同好会に所属していたので、トランプの意味は良ーく分かっています。「切り札」という意味です。普通あの53枚一組の札は「プレイング・カード」または単に「カード」と言います。そしてあのカードは、何枚もの薄い紙が張り合わされて出来ています。紙でないと、適度な弾力と扱いやすさが得られません。映画に出てくるカジノやテレビ、マジシャン、ほとんどの場面に同じ柄のカードが使われています。自転車柄のやつです。これがブランド品で、「バイスクル」と呼ばれます。
だから過激な発言をしても、トランプ氏は共和党支持者にしてみれば、常に我が党の切り札というフレーズが頭をよぎるのかも知れません。
トランプは良く出来た遊び道具です。ポケットに収まるくせに、徹夜で遊べるほどゲームは豊かです。小さい頃、いとこ達とした「ページ・ワン」「ババ抜き」から始まって七並べ、ダウト、ポーカー、セブン・ブリッジ、高校で覚えた500ラミー、ナポレオンにコントラクト・ブリッジ。大人になってから現れた貧民ゲーム、ドタバタ(スピード・トランプ)。
その合間に、こうやってさりげなくスキルをひけらかしたり。両手で空中シャッフルは当たり前で、これはワンハンド・シャッフル。