きょう4月いっぴは、水心苑の開園日。それとエイプリル・フールなんだが、新聞もテレビも冗談は一つもない。暗い値上げの話題ばかりで埋め尽くされている。まったく余裕というものが感じられない。今、ミヤネ屋でベン・ジョンソンがスリの女の子に走り負けたと言っている。くんだらない冗談だ。
水心苑は、馬酔木(アセビ)の園だった。ざっと50本ぐらいあると思う。純白の花からピンクがかった色まで、歩くたびに現れる。
馬が酔うより早く、人間が酔いそうになる。しっとり濡れた房は全体にいい香りを放っている。しかし人は来ない。それはそうだろう。雨降りに鑑賞する人などいるわけがない。
副館長さんは追分の夜に詳しい方で、一度お誘いを受けたきり縁遠くなってしまい、きのうで退職された。知ってはいたが、お忙しいだろうと声も掛けなかった。演歌が得意で、水森かおりの歌がまた聴きたかった。新館長さんは辞令交付式やら挨拶回りで忙しいだろう。知っている人がいると、とても館内に入りづらい。だから博物館は、外ばかり歩いている。
雨に当たったカメラの、シャッター音が変なので、早々に帰ってきた。