棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

百聞は一見に如かず 

2012-08-23 06:32:53 | 山郷の暮し
垣間見た古殿町の記事で「あれがない・これがない・どん詰まり」などと山奥の町を連想させてしまいましたが、さにあらず。
なんでもある普通の街の通りです。言い換えれば、日本中の町が同じ風景になってしまいました。
只今は見知らぬ土地の情報をいとも簡単に手に入れることができる時代ですが、正直その便利さに付いていない私です。
負け惜しみではありませんが、どんなに情報があっても人息や匂い・音などなど、文字や映像では表せ切れない事だらけです。
優れた紀行文や映像・その他は作家が現地で感じたことであって、私ではないのです。
 今回の福島県はポイント地点にすぎない訪問でしたが、言葉に表せない多くのことをいただきました。
蒸し暑さにはびっくりし、なによりも、優しい言葉遣いにふれ、最大の収穫は我が作品の中で、気になっていた空の広がりを会得したことでした。時間が経てばたつほど、あの入道雲のようにイメージがふくれあがっていきます。

農道を汗を拭きつつテクテクしていると「どこサいくーー」と軽トラから声をかけてくれたお祖母ちゃん。駐在所で冷えた麦茶を入れてくれた、定年間近のおまわりさん。いたく喜んでもらった。
「駐在所は悪いことを扱うところだと、気軽によってもらえねんだーー。さびしいねー」

汗だくの素通りのような福島県の古殿町でしたが、今思い浮かぶ街を書き出したらきりがない。
百聞は一見に如かず 古い言葉ですが、妙をえた言葉です。

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