棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

色の終わり

2016-10-26 16:00:27 | 山郷の暮し
昨日は今季一番の冷え込みでうっすらと霜が見られました。
日中になっても気温が上がらず、防寒着と手袋をしての散歩となってしまった。

アトリエは冬のように寒く、指先が冷たくなってしまった。
しかし、今朝はボワーとした感じで予報のとおり気温はぐんぐん上がり25度近くある。
朝一から制作欲も強く、ガンガンと音楽を流しながらの制作を最前までしていたがチカビター。
今日のような天気が続いてくれるとテンションも上がって調子がいいのですが・・。

ただいまの制作は前回と同じく水流ですが、意図はまったく異なります。
秋の夕刻にきらめく水面やゆったりとした流れを素直に描いてみようと何枚も下書きをした。
次第に「普通の風景画」のようになってしまい、どこか面白くなく止めてしまった。
どうもその辺が素直でない小生で仕方が無いのですが、フッとひらめいたのがイギリスの画家ターナーの作品。
とりわけ水彩画の習作「色の始まり」という作品の題名なのです。
色の始まり の発想がある限り「色の終わり」という創作意図で描けないものかと気がついた。
夕刻から闇夜に変わってゆく時間の流れこそ「色の終わり」ではないだろうか、ということです。

ようやく制作意図が定まったので本画の制作に入れた訳です。
紅葉で色彩あふれる谷が、やがて漆黒の世界に飲み込まれてゆく時の流れを凝縮したいのです。

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