棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

つれづれくさ-すぎたるは

2009-03-10 09:25:17 | 大人の童話
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男は恐妻の虐げられからすこしは解放されると、仕事もできるようになった。
極度に気が弱い男ではあったが、愛される性格の上、能力はあったので、たちまち花開いてきた。
運にも恵まれてきて、小領地ながら国司に任じられた。

男はどうどうと女を迎えにゆき、「夫婦かため式」を盛大におこない、共に任地へと旅立っていった。
もと女房はあいかわらず優男をしたがえ、日夜楽しんでいた。

作者の言葉  中島敦著「夫婦」を下地に創作した。
嫉妬ってヤツは、言い換えればプライドに傷がついたと怒るエゴともいえる。嫉妬するうちはまだいいのかもしれないが、過ぎれば碌なことにならない。
この話、みんな万々歳なのである。


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