棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

男の料理-2

2013-09-02 08:13:33 | 山郷の暮し
前回は私のことでしたが、今回は亡き父の料理のことです。
私が小学校4-5年生のころだったか、母が肋膜炎で入院をしてしまった。
末子の私の上には、ガキ大将的な兄が3人もいる。
毎回の食事は父が作ったが、そのなかで今でも忘れない「まずかった」ものがある。

乾麺をショウユウでゆでただけの、どろどろで、冷めてくると団子になってしまうしろもの。
父は茶舞台を囲む子供たちに必ず言った言葉が「おいしいねーー」だった。
そお言われたのでは、ハナッタレ餓鬼どもはなにもいえず、もくもくと食べた思い出がある。
写真をやっている兄とも,今なお一杯飲んでいるときなど「親父の作ったウドンはまずかったなーー」

父も母も生まれ育ちはヨロシかったが、躾などで小うるさいことは言われたことはないが食事のマナーはだけは注意をされた。
きちんと座り背筋を伸ばし、箸など振り回した食べ方にはしかられた。
実際、父と母の食事仕草は子供ながら美しいと感じていた。
「箸は一寸以上つまんではいけない。ゆっくりと、美味しく食べるように」

ファミリーレストランなどは女性たちのたまり場になっている。
背を丸くし肘を立てながら、スプーンや箸を振り回しながら、おしゃべり三昧。
TVではグルメ番組が大流行だが、肝心の美しくいただく ということを忘れている。
タレントたちの賑やかさはしかたがないとしても、雑な動きに底が知れる。
という私も、何とか流作法を知っているわけではないが、
「美味しくいただく。優雅にいただく」そおいう自己演出することは、父母の姿から芽生えてきたものだと思います。

写真美は父の色紙・・賛には、人間は自信が大切 自信は人間の真だ 自信を失えば首なきに等しいと知れ   ・・・70才過ぎの作と思える



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