棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

インドの秘画

2008-10-03 09:10:53 | 創作活動
中国の春画にかかわることを、思いつくまま書いたのですが、とても手に負える世界ではアリマセン。
ひとまず他者にゆずるとして、今ひとつの偉大な歴史を誇るインドですが、春画となると、イッパイあるのです。
ただし、日本的な意味での春画ではないのかもしれない。
ニヤニヤ・ワクワクして観ているぶんには、そのままでいいのですが、芸術家の一人としてその宗教的・哲学的な意味は・・・となりますと、冥宮殿に落ち込みオテアゲです。
インドの性典カーマースートラも秘技がびっしり。
ヨーガのポーズで、御身がぶっこわれてしまう。
だいたいこのヨーガというのが難解で、ただ今人気のヨーガ教室は健康目的。
それで十二分なのですが、ヨーガの本質は自己の精神を高め、生死を越えた世界を会得すること・・・・らしい。
さらに、インド哲学・タントラ世界の迷宮に入り込むこと必定。
とてもとても、ついていけない。まーーー健康と精力アップができたらなーーー、くらいに。
ということで、最初から解説もどきはオテアゲ。

インドをはじめて訪ねたのは、1972年だった。
日本画壇の寵児たらんと肩を張っていた自分の価値観が、根底から揺り動かされ、崩壊してしまった。
そして、時々話してきましたが、世界各地の辺境地への一人旅が始まったのです。
そんな経過で、秘画のことでフット思い出すのは、場所はタージマハールで有名なアグラ市だったか・・思い出さないのですが、どこかの宮殿でしたが、象牙に線刻・彩色された秘画がびっしりとはめこまれていました。
写真撮影は禁止(カメラはとうに飯代になっていた)で、資料が手元にありませんが、豪華でいいものでした。
さいさんお話したように、秘画は決して大っぴらにされることがない、名作たちなのです。
ヒンドウー教のインド。性に関してはおおらか・・・性交が日本のように無秩序という意味ではない。
寺院の内外の外壁には、絢爛豪華に神々が歓喜のポーズで、愛を歌い上げています。
おおよそ1m以下のブロック式の大きさで、丸彫りに近い見事なものばかり。
代表の寺院は東海岸では、太陽信仰のコンラク寺院。ほぼ中央にあるカジュラホがあげられる。
写真は1977年の拙作品。
カジュラホ寺院のあっけらかんとした、性の歓喜に触発され描いたものです。
修学旅行の女学生がサリーをなびかせ、大笑いをしている中での製作でした。


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