棚からぼた餅--岩淵龍王丸

信州の山郷での暮らしと、絵本と無縁になってしまった大人に向けた創作絵本や、芸術活動をお話します。

理想の農業を目指して

2008-06-23 15:00:38 | 山郷の暮し
無農薬営農に目覚め、脱サラ、Uターンし、家督を継ぎ10年の知人が、野菜を持ってきてくれた。
まだまだ、手探りの状態らしいが、耕作法の問題よりも、最大の悩みは身内にあった。
無農薬を基本とすると、年寄りたちの「「化学肥料・農協依存と相反してしまったのです。
畑をはいつくばるように野良仕事をしてきた昔人にとって、化学物質は一気に重労働を癒してくれた。
「ありがテー物ができたもんだ。農協の言うこときいてイリャー、まちげーネー」
と、農協は神様のお告げ的な信じ様に、がくぜんとしたと語った。

雑草と仲良く栽培する農法に取り組めば
「畑に雑草なんてミグセー」と、綺麗にされてしまった。
そして、除草剤を撒き散らす。年寄りにいくら説明しても他人の目がきになる。
知らぬ間に、農薬をまかれてしまっていたり・・・。
農薬類を処理すれば、農協へ電話一本でたちまち『農薬」がとどけられ、がっくりしてしまったと語る。
彼のところが特別でもなく、新しきことに挑戦する者にとって、以前からの思い込みによる者との軋轢は、どこにでもあるようだ。

無農薬でりんご栽培をしたところ、周囲から『害虫が発生するからやめてくれ」と
結局、りんごの木は、切ってしまったという。

私は農業についてはまったくの素人ですが、科学が発展している中で、農業ほど気候に支配され、結果的に身動きが取れないでいる産業だ。
その上に政治的なおもわくにホンロウされてもいる。
こんなたいせつな分野がどうも閉鎖的で、政治家・官僚そして農家にお任せにしていまいかと感じた。
ただ今、様々な要因で農に関心が集まり、消費者がチェックする機運はいいことだ。
聞いていて内容はまったく違いますが、宮沢賢治が農業指導員として、頑張っていたことを思い出す。

我がズクナシ雑草畑は、形・サイズは売り物と比べようもないが、トゲトゲのある小さく曲がったきゅうり、産毛が輝くトマトはウマイ!
もうじきできるんネ。

注 ズクナシ-やる気がない・その気がない、など便利な松本平の方言


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