日本の心・さいき

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人皮膚細胞から万能細胞!

2007-11-23 16:50:36 | Weblog
(11月21日の毎日新聞より)◇ESよりも有望

 ヒトの皮膚細胞から、心筋細胞や神経細胞などさまざまな細胞に分化する能力を持つ万能細胞「人工多能性幹細胞(iPS細胞)」を作り出すことに、日米二つの研究チームが、それぞれ成功した。患者自身の遺伝子を持つ細胞を作り、治療に利用することに道を開く技術。クローン胚(はい)から作る同様の能力を持つ胚性幹細胞(ES細胞)と違い、作成に未受精卵を使うなどの倫理的問題を回避できる。拒絶反応のない細胞移植治療などの再生医療や新薬開発など、幅広い応用に向けた研究が加速しそうだ。

 京都大などのチームが20日付の米科学誌「セル」電子版に発表。米ウィスコンシン大などのチームが22日付米科学誌「サイエンス」電子版に発表する。

 京大の山中伸弥教授と高橋和利助教らは、体細胞を胚の状態に戻し、さまざまな細胞に分化する能力をよみがえらせる「初期化」には四つの遺伝子が必要なことを発見し、昨年8月にマウスの皮膚細胞からiPS細胞を作ることに成功。これを受け、世界の研究者がヒトのiPS細胞の開発を目指し、激しい競争を繰り広げていた。

 山中教授らは、マウスでの4遺伝子と同様の働きをするヒトの4遺伝子を成人の皮膚細胞に導入し、ヒトのiPS細胞を開発することに成功。この細胞が容器内で拍動する心筋や神経などの各種細胞に分化することを確認した。iPS細胞をマウスに注入すると、さまざまな細胞や組織を含むこぶができ、多能性を持つことが示された。

 一方、ウィスコンシン大のジェームズ・トムソン教授らは、胎児や新生児の皮膚細胞から、京大チームとは異なる組み合わせの4遺伝子を使い、iPS細胞を作ることに成功した。

 英紙によると、世界初の体細胞クローン動物、羊のドリーを誕生させた英国のイアン・ウィルムット博士は、今回の成果を受け、ヒトクローン胚研究を断念する方針を決めたという。クローン胚由来のES細胞より、iPS細胞の方が治療には有望と判断したためだ。

 一方、初期化に使う4遺伝子にはがん遺伝子も含まれ、発がんなどの危険性がある。今後は安全性の確保が研究の焦点となりそうだ。【須田桃子】


 実際に山中先生がNHKで話されていたのを拝見した。謙虚、誠実、信念、愛、そんなものを感じました。整形外科医をしていて、そこでぶつかって、基礎の世界に入っている。動悸が実に素晴らしい。

 「科学者になる方法 第一線の研究者が語る」なる本の中で山中先生は、以下の様に語っておられます。
・・・もともと整形外科の臨床医だった私が研究者に転身するきっかけの一つは、ある重症リウマチの女性患者さんを担当したことでした。全身の関節が変形し、ベッドの傍らに置か れた写真にあるかつての面影をほとんど残していないその姿に、ショックを受けたのです。そして、基礎研究を行えば、こういう患者さんも救える治療につながるかもしれないと考えるようになりました。現状の治療法には限界があるということも、痛いほどよくわかり ました。新たな治療法を求めて研究していくことは、患者さんを実際に診療するのと同じくらい、もしくはそれ以上に患者さんを助けることになるかもしれないと考えました。こうして、臨床の世界を飛び出したわけです。最初は薬理学の研究から始めましたが、やがて、薬の効果を観察するだけでは限界があると悟ります。1990年代の初頭には、遺伝子操作マウスが普及しはじめていました。そこで、大学院修了後は、雑誌の求人広告に応募してアメリカへ渡り、遺伝子操作マウスを扱う研究室に入りました。・・・

 もう、これは、日本の品格を示す上で、現在月を回っている「かぐや」以上のものかも知れない。(ノーベル賞に値しているのは、当然!!)

 神戸大学医学部を卒業されて、臨床の道に進まれ、大阪市立大学大学院医学研究科に入学され、アメリカに渡られ、その後、大阪市立大学医学部の助手、奈良先端科学技術大学院大学の遺伝子教育研究センターの助教授、教授と経歴を積まれ、平成16年に京都大学再生医科学研究所の教授になられている。
 柔道も2段の腕前で、高校時代に大阪府高校生大会ベスト16に2回入っていて、その後、大学ではラグビー部に入って、西日本医学生大会では準優勝。その後、マラソン(フルマラソン完走4回)トライアスロンなどを趣味としてしていて、子どもが生まれると子どもと遊ぶのが趣味だったとのことで、子どもが遊んでくれなくなった今は、水泳や大学の周りでジョギングしているとのこと。
 実に人間的だなあ。



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痛くない注射?!

2007-11-23 11:33:35 | Weblog
 注射は、子どもにとっては苦痛以外の何物でもないだろう。点滴をする時は仕方ないが、しばしばする予防接種では、何度もするので子どもにとっては恐怖になるケースが多いと思われる。
 いろいろ難儀した結果、いつの間にか、自分なりの方法を用いている。
 もの分かりのいい子どもの場合は、「10数えたら終わる!」と約束する(10まで数えれば、いやなかことが終わると思えば、我慢できる?!)。子どもから、「5で終わって」とか、「早く数えて」とか言われることがある。で、打つ前に、「では、先生が、痛くない様に打ちましょう」と言って、打つ前から数えていて、約束通り10以内に終える。
 針は、斜めよりも直角気味にする感じで打った方が痛みが少ない(皮膚の表面は痛いので、その接触部位が少なくなる為か?)。又、アルコールがまだ皮膚の上でじとじとしている状態で打つと、痛い(アルコールの液が、針の皮膚の指し口の傷と接して痛くなる)。刺す時は早く、液を入れる時はゆっくりと入れる(液を早く入れると痛い!)。そして、抜く時も、すばやく針の方向と平行に抜く。更に、抜いた後に押さえるアルコール綿は、じめじめしていると痛いので、出来るだけ強く絞った物にする。
 これにより、全く痛くなかったと言ってくれる子が多い。たまたま痛点の中心に当たって痛がる関係があるかも知れないが(?)、多くの子どもが、あまり痛くなかったと言ってくれるので、注射を打つ方も、いつも痛み軽減と挑戦している感じで楽しく打っている。
 昨年打った子から、打つ前に久し振りに顔を合わせると、「痛くない注射をする先生だ!」何て言われたことしばしばあり。
 しかし、初めからワンワン泣く子の場合、出来るだけ早く済ませる様にやむなく速く打っていますが。


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