山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

橋下氏は、以後、宣言通り囲み取材応じるな!マスメディアは姿勢を正せ

2013年05月17日 17時56分09秒 | Weblog
 橋下維新の会共同代表は、17日(2013・5・17)、正式な記者会見以外の囲み取材を今後拒否すると宣言した。
 橋下氏は、従軍慰安婦制度が当時は必要だったという発言について、「大誤報をやられた」と報道を批判した。「僕は慰安婦を容認したことは一度もない。メディアは一文だけ聞いて、そこだけ取る。(誤解されたのであれば)日本人の読解力不足だ」「必要だったから(各国軍が)皆やってたんでしょ。(自分が)必要と認めたわけではない」「文脈をきちっと取って報道するのが皆さんの役目だ。一言一句チェックしろというなら(取材対応を)やめます」(『毎日』18日朝刊)という調子だ。
 「容認したことは一度もない」については、別途検討することにして、ここでは、毎朝、毎夕テレビカメラの前で囲み取材(囲み取材とはいうが、会見場に出向いて市のパネルを背にして、多くの記者・カメラマンを相手にやっており、じつに大々的な取材なのだ)を考えたい。
 橋下氏は、文脈を無視して一部を切り取って報道するのがけしからんというが、政治家はそういうことも前提にして言葉をえらんで発言するのが責務であり、常識だ。いままで橋下氏の、人の名誉を傷つける数多くの発言について、その人気ゆえに、マスメディアは責任を問う、批判をするということをしてこなかった。マスメディアはジャーナリズム精神を放棄していた。全国的には昨年夏から橋下報道の異常さを感じられたと思うが、大阪ではそれを数倍増幅させたものが5年間も垂れ流されてきた。大阪の橋下人気、維新人気はマスメディアによってつくられてきた。結果、大阪府民の政治意識はずいぶん右翼的になってきた。かつては反権力的雰囲気の街だったが。
 小泉郵政選挙が小泉首相に操られ、追随したマスメディアによって、自民大勝利のお膳立てがなされたことは全国民周知のことだ。これにたいする反省が当時やられたが、大阪ではそれが5年間連続的に、しかも吉本お笑い芸人の橋下よいしょ発言をそえて、流され続けた。テレビの威力は絶大だ。新聞も同調した。
 橋下氏が、以後、朝夕の取材には一切応じない、絶対やらないと断言したのだから、うそはつかないでほしい。いままでうそが多かったから。『週刊朝日』の件で朝日新聞、テレビ朝日も謝罪しない限り取材拒否といったのに、テレビは翌日OKに切り替えたように。それだけテレビを操ることが彼の政治活動成功のカギだった。
 マスメディアの方も、橋下氏に媚びるようなこれまでの姿勢を改めて欲しい。心ある大阪府民、日本国民はこれまで、どれだけ歯がゆい思いをしてきたことか。でも、新聞テレビの編集長や政治部長、そしてつい最近はみのもんた氏までもが、安倍首相と個人的に会食・懇談をするという癒着がおこってるのだから、腐敗構造はなかなか治らないだろう。監視を強めるしかないのかもしれない。
 
 
コメント (2)
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