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黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

現代的? 「襖絵」の概念を変えたその魅力は

2019-06-01 | 日記・エッセイ・コラム

 西小倉駅から歩く。

 今、開催中の 高野山金剛峯寺襖絵完成記念

 千住博展開催中の「北九州市美術館分館」へ。

  朝の日差しはまだ優しく、紫川からの風も肌に冷たく感じる。

 

 土曜日だが思ったより人影も少なく、ゆっくりとした館内。

 

 まず 壁面一杯に圧倒する画面が正面に・・・

 「断崖図」だ。

  切り立った壁面、歴史を刻んだ岩山に朝の霧なのか・・・朝靄なのか。

  今にも頂上から崩れ落ちてきそうな ど迫力!

 会場中に 映像コーナーがあって 今回の襖絵の制作中の筆使いを流していた…

 

  本人の解説を入れながら、「断崖図」「瀧図」の一部始終を。

 

  まず、今まで日本画の常識を打ち破って、か。 いや、まさに「千住流」だ。

 描くと言うより、制作するといったほうがいい。

 和紙に下地を塗る過程から、絵の具の調合、そして描くよりは岩絵の具を流す! これだ。

 特に、「瀧図」においては、筆の力よりは、神の技によって出来る、言い方を変えれば

 偶然の妙技ではないか…陶器を窯の火力、火の力で、窯変する あの類なのだ。

 もちろん、千住さんの頭の中で描いた構想に近づけるためには…

 何度もの挑戦を重ねたのは言うまでもないと思いますが~

 

  圧倒する迫力、凄みは 他に類を見ないほどです。

   会場正面の1枚 いや 襖でいえば 何枚もになる

 

 

  さらに横に曲がって 直線で配列されていく 

  会場には金剛峯寺の襖絵を取り付ける部屋の模型があった。

  そう、やっぱり これは 実際に高野山まで足を向けtて、襖の前で見ることが一番!

  来年には この絵も襖絵として部屋に治まる。

  100年、いや1000年先にも、ゆるぎない迫力で鎮座することでしょう。

 

 一方、今回 驚いたのは、千住さんのひらめき。

 やっぱり発想の凄さを感じました。

 「断崖図」の あの岩の迫力や、皺、苔むす姿、歴史を刻む岩の年齢感。

 それを表現するのに…丈夫な和紙に水を含ませ、揉み込んで皺を出し、それから緑青を焼いた

 絵具を垂れ流す・・・凄いね。

 「平面の彫刻」だそうです。

 そして、アクセントには絵筆で濃淡をつける。

 グラデーションにはスプレーを使い、微妙な変化を生み出す。

 もう、魔法の世界ですね。 画面と格闘、いや、死闘ですね。

 アトリエで絵を描く。 

 ではなく 大工事の現場監督の動きそのものです。

 

  何度も 見直して ため息をつき。 驚き、感心し、感動が沸き上がる。

  すてきな時間を過ごしました。

 

 4階の会場にも、過去の作品がずらりと~

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして この絵も幻想的な雰囲気の部屋に展示されていた。 

 

 

 

 美術館を出ると~ 一挙に疲れが…でも、心地よい疲れだ。

 お腹もすいてきた~ そうだ 対岸のあの中華 「聘珍楼」に。

 エスカレーターで2階に~ 

 オープンまで少し早めなので 川べりを歩く。

 久しぶりの土の感触だ。

  川面も朝日の反射で涼しげな様子

 

  小倉城もすっきりと。

 

 リバーウオークの雄姿も

 

 再び階上へ… 

 

 

 

 

 丁度いい時間。

  今日は 何を?  ごく普通に「海鮮あんかけ焼きそば」に「蟹、レタス入りチャーハン」

 

  ああ、満足の絵で目もたっぷり、ランチメニューでお腹も満腹! 

  満足満足の土曜日

  ついでに「井筒屋」により、例によって大好きな「ポンパドール」で

  フランスパン&レーズンパンをゲット。

  今夜は、週末。 

  このパンとチーズとワインで。 千住博の余韻を楽しもう・・・・。

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続 黄昏どきを愉しむ

 傘寿を超すと「人生の壁」を超えた。  でも、脳も体もまだいけそう~  もう少し、世間の仲間から抜け出すのを待とう。  指先の運動と、脳の体操のために「ブログ」が友となってエネルギの補給としたい。