箱根の余韻を残して、東京の美術館めぐりを。
以前から、この美術館の魅力は何と言っても日本画の収集にある。
それが特定の画家に偏ることなく、名品揃いであること。
何度足を通わせても飽きない美術館である。
今回は、これもラッキーなことに、「川合玉堂 特別展開催中」であった。
川合玉堂美術館も以前に行き、静かな佇まいの中の美術館でゆっくりと
過ごしたのは、もう20年も前になるが・・・・。
山種の凄いところは、その所蔵品。
重要美術品が目白押しなんです。
この1枚の名画だけを見に行っても、それだけの価値はあるのですから。
まず何と言っても、私の好きな 竹内栖鳳も「斑猫」 重要文化財指定。
同じく、速水御舟の「炎舞」 これも重要文化財指定。
この絵を最初に見た時の感動・・・忘れることはありません。
作者の情念を肌に焼き付けられた。 そんな強烈な印象。
変わって、静かで、艶やかで、気品が漂う・・・上村松園の1枚。
そして、この奥村土牛の「醍醐」
そして、今回の川合玉堂の 切符のデザインにもなっている作品
「早乙女」
この日の東京は暑かった。
朝、ホテルを出て地下鉄日比谷線恵比寿駅
軽い朝食をサンドイッチとコーヒーで済ます。
(ホテルはいつも素泊まり、安いホテル探しに時間を
かけて、他の費用を捻出するのが、また、楽し。)
それから、朝の坂道を歩いて美術館へ。
もう、それだけで汗ばんでくる。
開館10:00 土曜日の朝 入場者もまだ少なく、ここもゆっくりと鑑賞できました。
「山雨一過」
心が清々しくなるような絵ですね。
玉堂の手法は、四季に彩られた自然と人々の暮らしを市場豊かに描き出す。
いわば、今は完全に失われつつある「日本の原風景」を写しだした作品が多い。
また、その作品の1枚、1枚が私たちの心を癒してくる。
今回は、美術館所蔵作品70数点のすべてが見られるという大おまけつきの幸運にも。
玉堂の「紅白図」 (玉堂美術館蔵)は、ご存知尾形光琳に挑戦した?
これも見る者を圧倒させる。
金地に彩色された梅の枝のしなり、緑青の変化は光琳とはまた別の趣が。
この企画展は1200円、普通常設展なら800円
日本画を楽しむならここが落ち着く素敵な美術館である。
今日も、幸先良いスタートです。
今日は、この美術館前で待ち合わせ・・・・・。
久しぶりに再会を約束し、一緒に山種の時間を過ごす機会を。
館内のコーヒーショップでひと休み。
抹茶と和菓子(季節の紫陽花の1品)で
ガラス越しに見る庭園もなかなかの風情です。
美術館を出て、腹ごしらえに・・・彼女ご推薦のイタリアンレストランまで歩く。
こ綺麗な構えの比較的庶民的な雰囲気の明るい店。
先ずは、ボタン海老のカルパッチョ。
ルッコラの香りが生の海老の味を引き締めてくれます。
食べるだけじゃ・・・・ということで、昼間から素敵にワインを。
いいねえ~、白がぴったりでした。
話も弾み、心地よい時間が過ぎていきます。
そう、彼女とは、9年ぶり? の再会でした。
現在も、外資系の化粧品会社で独身のキャリアウーマン。
「まだ、結婚しないの・・・・」の問いかけにも・・・笑みだけで。
楽しい時間はあっと言う間に。
彼女も次の予定があり、ここでお別れです。 またの機会を約束して。
さぁ、私も次の美術館へ急がなくては・・・・・。
途中まで、彼女の誘導で・・・・
田舎爺さんも、大きく変わりゆく街にはついていけない。
位置が変わると、自分の身が今、どこに?
目指す美術館はすぐそこに。
次は、「根津美術館」です。
今回の企画展は、「やきものが好き、浮世絵も好き」
さぁ、どんな出会いと、感動が待っているのでしょうか・・・。
それでは、美術館めぐり NO,4 を楽しみに。