長く不毛な小沢裁判に、東京地裁の無罪判決でようやく区切りがついたかと思っていたら、これに対して検察官役の指定弁護士が控訴した。
何とまあ、あきれた話で、もううんざりする。
いま未曾有の国難のさなかで、また政治の混乱が繰り返される。
こんな不毛な裁判を続けていて、誰が得をするというのか。
国民に、どんなメリットがあるというのだろうか。
今回の小沢裁判の控訴には、理解できないことが多い。
二度の無罪判決で、もともと裁判そのものに無理があった。
新しい証拠もなく、検察の捏造による捜査報告書に基づく裁判だった、
検察の不当捜査が、組織ぐるみで行われていたことは間違いない。
民主党の小沢元代表に対する無罪判決は、そのまま、いまや威信が地に落ちた検察に対する有罪宣告だ。
なりふり構わずに控訴を決めた指定弁護士は、事実認定に誤りがあるなどといっているが、その本当の狙いはどこにあるのか。
政治資金規正法違反というが、収支報告書には日付とか金額の間違い程度はざらにある。
報告書の修正だって、去年だけで581件もあったそうだ。
それも、単なる政治資金報告書の記載漏れに過ぎない。
小沢事務所だけが、どうやら大々的な事件にされてしまった感がある。
たかが期日のずれなどちっぽけな問題で、馬鹿馬鹿しいゴミのような話だ。
そんなことで、損をしたとか被害にあったなどという話は聞いたことがないし、国民の生活には何の関係もない。
西松建設事件や陸山会事件にしても、小沢氏関連のゼネコンまで軒並み強制捜査の対象になったが、検察の期待した犯罪は何も出てこなかった。
こんな小沢裁判を延々と継続して、いったい誰が得するのか。
無罪といっても、控訴となれば足かせ状態で、これからまた刑事被告人として生殺しの日々が続くことになる。
小沢氏がもし完全無罪となって暴れられたら、野田内閣や官僚やマスコミが困るというのか。
そんな弱腰でどうするのだ。
マスコミも、自分たちにとって都合の悪い人間はとことん貶めて、抹殺するしかないというのか。
怖ろしい話である。
小沢捜査の端緒となった西松事件にしても、ゼネコンの西松建設から、政治資金献金を受け取っていた政治家は18人もいるそうだし、そのほとんどは自民党議員だ。
それでいて、自民幹事長らまでが、やいのやいのと騒いでいる始末だ。
小沢嫌いで、松下政経塾とか出身の、俗称言い出し番長こと、あの民主政調会長は、裁判は三審制だから最高裁もあると息巻いている。
この人、自分の政治資金規正法違反を棚に上げて、よくそんな偉そうなことが言えたものだ。
ことほどさように、ザル法とまで言われる、政治資金規正法に抵触しない完璧な国会議員なんて、いまどき皆無に等しい。
小沢氏を強制起訴した検察審査会の判断は、妥当といえるのだろうか。
うがった見方をすれば、正義すらもなく(?)指定弁護士が控訴したのであれば、小沢氏が有罪となるまで徹底的に裁判で争うということか。
こんな騒ぎになってしまって、それでもまだ延々と続けるのか。
検察審査会は、そもそもが憲法違反の存在だともいわれる。この制度は、見直さなければいけないのだ。
有罪の判決が出るまで、裁判は終わらないって・・・?。
しかも、このいい加減でデタラメ、不法な裁判に、国民の税金がじゃんじゃん浪費される!
とんでもない話だ。
そして、それを追いかけるマスコミが政治を巻き込んで、また極悪犯罪のように拡大喧伝し、煽り、ただでさえ迷走している政局までが、さらにぐちゃぐちゃになってゆく。
・・・誰にだって、人権がある。
小沢氏がもし完全無罪となったら、著しく政治生命を断たれたその責任は、一体誰が負うのだろうか。
検察によってでっち上げられた、あの村木事件の冤罪と同じように、国家が賠償するのだろうか。
何もかもが、最初から有罪ありきの謀略捜査ではなかったのか。
村木事件と、同じ構図だ。
そんなことは、絶対にあってはならない。
恐怖の謀略である。
それで小沢問題は、なんだかんだと、かれこれもう3年以上も続いている。
しかも、今も、政治的謀略と人権侵害が、白昼堂々と行われている。
これは、まさしく平成の「真昼の暗黒」にほかならない。
捏造検事にお咎めはないのか。
マスコミは罰せられないのか。
司法当局に反省はないのか。
こんな狂気じみた暗黒裁判は、一日も早く終止符を打つべきだ。
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小沢つぶしの黒幕とささやかれている、仙石政調会長代行とも浅からぬ仲だそうで、いろいろと取りざたされているようですが・・・。
まあ、この3弁護士については‘批判噴出’と伝えているメディアもあるくらいで・・・さて?
よくわかりませんけど、何とも怪しい限りです。
なんでも,検察側の指定弁護士は,三審とも継続できる上に,その都度報酬が受け取れるのだとか。
税の無駄遣いをバッサリ切るとか何とかいってた民主党がこれではね・・・。