厳しい残暑が続いている。
毎日、毎日、マスコミは五輪(オリンピック)一辺倒である。
それは、それで、大いに結構、まことに結構jなことで・・・。
しかし、その一方で景気が後退し、刻一刻と、こちらの方は深刻さを増しつつある。
ガソリン代は、190円どころか200円を超えたところも・・・。
それで、大方は、今年の夏の旅行は安・近・短・・・で、財布の紐をしめて、近場でちょいと身体を休めようということになる。
どうやら、それが現実なのだ。
東証一部上場のアーバンコーポレーションが、民事再生法申請に追い込まれた。
驚くなかれ、その負債総額たるや、何と2558億円というではないか。
想像もつかない、大きな数字だ。
今年最大の倒産だそうである。
日本経済の闇は、どこまで深いのだろう。
庶民の生活は、日に日に厳しさを増している。
物価はどんどん上がり、とどまることを知らない。
今年は、夏のボーナスさえ覚束ないサラリーマンは、ビールさえもおちおち飲んでいられない。
生活防衛最優先の夏を、あの手この手で凌いでいるのだ。
国会は、いまだに臨時国会の召集も決まっていないらしい。
景気対策を、早急に打たねばならない時だ。
そのことを分かっていながら、もっともらしいことを言っているばかりで、具体的なことは、まだ何も決まらない。
政府・与党は、1兆円規模の補正予算を臨時国会に提出しようとしている。
それとても、福田改造内閣の、景気対策への姿勢のただのアピールに過ぎないか。
この程度で、大型予算とは何とも情けない。
これまでも、一般庶民は、内閣の政権維持のために、目くらましの策に幾度となく騙されてきたではないか。
今の政権・与党で、選挙で闘っても勝ち目のないこと位は、誰でもわかりきったことだ。
国民の要求は何か。
一日も早い解散、総選挙のはずである。
ところがどっこい、福田政権は、そんな国民の声など全く耳を傾ける気はない。
とにかく、ひたすら政権にしがみつくことしか、頭にはないようだ。
一日たりとも長く、政権にしがみついていたい。
あわよくば、状況が好転するのをじっと待つ。
これが、国民のことを考える政権・与党の姿と言えるだろうか。
世間は甘くない。
いま、政府・与党がどんな手を打とうとも、一度壊れた状況を元に戻すことは容易なことでjはない。
内閣支持率なんて、そう簡単に回復するものではない。
新体制(内閣改造)が発足して、まだ間もない。
麻生幹事長の「ナチス呼ばわりの発言」といい、太田農相の「国民がやかましい発言」など、“暴言”も相次ぎ、国民を愚弄してはいないだろうか。
農相の発言を聞いていて、はっと思った。
「国民がやかましいことを言っている」とは、何事ぞ。
大臣は、消費者ではないのか。何様のつもりだろう。
官尊、民卑の発想で物を言っている。
閣僚の資質が問われるべきだ。
政治家の目線がおかしい。庶民とのあまりの乖離・・・。
国民、消費者の思いを逆なでするような、不遜な態度は相変わらずだ。
消費者重視と言っておきながら、「中国の毒入り餃子被害」を、1ヶ月以上も‘国益’の名の下に隠蔽していたことだって、許しがたいことだ。
バラマキ経済政策も、どれだけ効果があるものか、疑問符が付く。
株価は大幅に下落する。
一方で、値上げラッシュに次ぐラッシュで、庶民は苦しみ、喘いでいる。
ガソリン、食品に続いて、パソコン、自動車が値上げになれば、国民生活の困窮はますますひどくなるばかりだ。
本当に、このままいったら、パソコン教室に通う生徒も減ってしまう。
これから先、一体どうなっていくことか。
国民の声など、もう全く無視されている。(そうとしか思えない。)
政府・与党は、自分たちの保身を考えるのに必死だ。
騙されてはいけない。
世の中、いま先が見えない。
そして、犯罪が横行する・・・。
怖くて選挙さえもやれないと言うなら、政権・与党は下野するのがスジというものだ。
もう、総選挙しかない。
それなのに・・・。
1兆円規模の補正予算をバラまいて、何が出来ると言うのだろうか。
原油高や原材料高で、20兆円もの金が海外に流出してしまっているのだそうだ。
1兆円では、ヤケ石に水では・・・?
自民党政府の失政による罪と罰は、修復できぬほどあまりにも大きく深い。
経済対策の目安は、GDPの1%だというから、50兆円はあるという埋蔵金をこそ使えばいいではないか。
ちょっとやそっとの、しみたれた経済政策では、とても追いつけない。
北京五輪での、日本の「五輪特需」とやらは、平均以下、アテネのときの三分の二程度だという。
これもやはり、物価高による消費者の生活防衛が、最大の要因だろう。
景気対策は、超特大の対策を打ち出さなくて、何の効果があると言うのだろうか。
まことに暑い(!)地獄の“夏”だ。
日本が暑いのは、何も太陽のせいばかりではない(!)。
この“夏”は、まだまだ終わりを告げそうにない。
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