昨日のウォール街での株価の下落は石油相場の反発であった。
米国での石油の週間在庫統計が発表になったが、在庫は減少した。理由は石油精製企業の輸入の減少。
これまで石油相場の下落を支えてきたのは在庫の増加であった。消費者がガソリン価格の急騰に反応して使用を控えた。石油相場が高値から20%下落しただけに、相場の動きとしては下げ止まるところへきていた。
いま一つドル相場の上昇の一服感もあった。これまではドル反発→原油下落という循環が進行していたが、この動きもストップした。
ブルンバーグが毎月、世界の3000人の専門家を対象にした「プロフェショナル・グローバル・カンフィデンス指数」を作成しているが、8月の指数は14.1と7月の10.3から回復した。
ただ日本の回答者が一番弱気で、自国の経済の先行きに悲観的であった。
また変化といえばヨーロッパの回答者がヨーロッパ中央銀行の政策の次の一手は「利下げ」という回答が大勢を占めた。ヨーロッパ最大の経済であるドイツの景気の鈍化が理由として上げられている。
一方、米国からの回答者には連銀の「利上げ」を予想する向きが多かった。
この調査は8月4日から8日の間に行われた。
この調査からも石油相場の下落→ドル高の人気には変化はない。
米国の経済が相対的にみると、一番、安定してきたとみる向きが増えてきている。ドル高の背景の大きな理由である。