足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

NY株,慎重論のなかで高い

2016-08-16 07:33:11 | 投資戦略
昨日のNY市場はダウ平均,S&P500、ナスダックが揃って史上最高値を更新。
珍しい記録で先週も見られたが、引き続き2回目の快挙。1999年以来のことだ。
あまり日頃、見ることのない英語で「trifecta(トライフェクタ)」という表現される。
競馬、競輪,競艇などのレースで1番、2番、3番が当たる3連勝(3連単)を表現する言葉。レースでもきわめて珍しい現象で株式市場の歴史では多くない。
先にも書いたようにこのような相場展開になると、市場では過熱感が出るのが普通だが、ウォール街には高揚感はみられない。1999年はITバブル相場が絶頂期を迎えたときだが、当時のようにITバブルのような熱狂場面は皆無である。静かな背景での異例の相場の出現である。
昨日の相場ではエネルギー、金融、バイオ、半導体が上昇したがいずれも小幅高。
ダウ平均構成銘柄30種をみても10銘柄がマイナスで、これといった目立った動きはない。3指数の揃った高値記録も、市場の中味に直結していない。
気になるところだが、3株価指数が日々、交代しながら相場上昇が続く局面は1,980年代にみられた。
当時は10年以上にわたってNY株が上昇した。
いま強いて好材料を探すとすれば9月の連銀FOMCで利上げが決断されるような好調な景況感が出ていないことである。それでも株価が堅調であるのは、6月の英国民投票で世界中が悲観人気に陥った反動高ともみられる。
最近はソロス、その仲間のドラッケンミラー、ビル・グロス、マーク・ファバーなど、業界で影響力のある人たちが揃って超弱気である。
「強気相場は悲観人気の中で生まれる」という格言がウォール街にはある。

上海、深セン、香港市場の株価が急騰はじめた。海外からの資金の流入が目立つ。上海は週末+1.6%、昨日+2.4%と急進した。不動産市場が金融緩和で好転し、、ハンセン指数は本年の最高値。外人投資家の関心は景気指数が安定化しはじめたこと。
世界第2の大国の市場の底入れ→上昇が続けば、新興諸国株にも好影響をあたえる。世界の株価には明るい材料である。


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