ギリシアの株価の反騰、ユーロの堅調、ゴールドマン追訴の解決、石油問題での実験成功、企業業績の回復―と、4月以来のNY株の下落の材料に解決の見通しが出てきた。
日々のNY株の動きを追っているとセンチメントの変化が感じられる。6月下旬から今月初めまで相場は引けにかけて売られるという習性があったが、これが逆転した。
右肩上がりのトレンドを取り戻した。
残る問題は定着したダブルディプ(景気の腰砕け)への懸念である。
今週の14日(水)、ウォーレン・バフェットがホワイトハウスに現れた。大統領の公式スケジュールになかった突然の会合である。
1時間に及ぶ会談があったが、なにが話合われたかは明らかにされていない。世界のだれよりも寸時を争うスケジュールの両人だけに、かなり突っ込んだ議論が交わされたはずである。
バフェットは大統領選ではオバマの当選に力をいれた。バフェットの父親は国会議員であっただけに、政治には親近感のあるバフェットである。「昨年3月には皿の上にあまりにも多くの料理を盛りすぎた。国民が困惑している。整理して出直すことだ」とアドバイスしたとメディアは伝える。
危機のときにはバフェットはいつも公衆の前に出てきた。世界一の資産家にしてくれた米国にだれよりも誇りをもつ。
今回の会談でオバマ大統領の経済ブレーンが何らかの動きをとりそうである。