ヘッジファンドの2010年の成果に注目上が集まっている。
先の米金融危機でサブプライム関連商品に大量のショート(空売り)のポジションをとり一躍、スターに踊り出たジョン・ポールソンであるが、2兆ドルの運用資産のヘッジファンドは、昨年も引き続き絶好調の成果をあげた。一時は不振が伝えられていたが、彼の新設したアドバンティジ・ファンドの2010年は+31%。
2009年末の「金相場の時代が到来した」という読みがずばり当たり、その才能が非凡なことを証明した。ソロスでさえ、ポールソンの後を追いかけ金投資に力をいれた。われわれの最大の関心事は2011年にはどの分野に力をいれるかにある。
同じ商品相場で長年の経験をもつブラックストーンのダニエル・ライスも引続き好調で、昨年は天然ガス、石炭などのエネルギー関連で好調な成果あげた。
彼のファンドの成果は10年間で5倍である。いまも引続きエネルギー関連に強気で、世界経済の現在の状況が続づけばエネルギー価格の上昇が、先行きの好悪材料になると読む。
ヘッジファンドにとっては格好のテーマである。
2011年の投資のテーマの一つは石油、天然ガス、石炭などのエネルギー関連である。
現在の東京市場でこの分野で出遅れが目立つのは出光興産(5019)とみている。原油、石炭の相場の上昇で恩恵を受ける。ことしの注目株のひとつである。