ウォール街で注目されてるのは、今年の8月は月間でハイテク専門ファンドへの資金の流入が2000年以来、はじめてプラスになったことだ。
2000年といえば先のインターネット・バブル相場のピーク時で、その後はハイテク・ファンドからは一本調子で資金が流出してきた。明らかに個人投資家が「ハイテク株は大底」という確信をもったのだろう。
別の視点で相場をみよう。東京市場で新興市場が大底入れ(現在はこういう表現を使っても大半の投資家は異論をはさままないだろう)したのは、9月18日で、この日を基点にして指数の比較をすると、日経平均+4.4%、マザーズ+50%、ヘラクレス+33%、NYダウ+0.4%、米ナスダック+5.7%。
東京市場の資産バブル崩壊後、日本の相場と相関度が高いのは米ナスダック指数といわれてきたが、そのナスダック指数の動きが、最近、目だってNYダウにアウトパフォームし始めた。そして日経平均以上に影響を与えているのは、新興市場のマザーズ、ヘラクレスである。
日本の新興市場は1980年代の資産バブル相場の崩壊相場と同じよな現象を、2006年1月→2007年9月まで繰り返したが、ようやく世界規模で始まったハイテク復活の波に助けられたとみるのは間違いだろうか?
ハイテク業界に「世界規模で再び新しい技術進歩の芽が出始めた予兆」という夢物語ができるようになってきた。