NY株は2日間の連騰。クリミア問題が懸念されたが、国民投票の結果を気にせず、関心は昨日と本日の米連銀のFOMCに集中している。イエーレン連銀議長の初の記者会見が水曜日の午後に行われるが、これまでの量的緩和の縮小が続くとして、今後の政策運営について変化があるのかどうかが関心事である。
東京市場のふらついた足取りに比べ、ウォール街での先高への確信はゆるがない。
この日はマイクロソフト(MSFT)の株価が2000年以来の高値水準になった。ITバブル相場が崩壊を始めたときの株価の奪回である。材料はモバイルとクラウド時代に合わせて、経営のかじ取りの改革がはじまつたことに注目する向きが増えていた。
東京市場ではソフトバンク(9984)の人気が相場の牽引役になった。中国アリババのNY市場での公開が決まり、これまで具体的な業績については公開されなかったが、25日から投資家向けの会合が始まる。それによって現状が具体的に明らかになり、先行きの成長を評価する情報が市場に伝わる。来月にはIPO(新規公開)が行われる見通しで、会社ではすでに準備が整っている。
大株主のソフトバンクに10年余は遅れての公開だが、中国経済の成長のスピードが、新しい視点でミクロ面では市場で話題になる時代にはいった。
昨日のマイクロソフトの人気はIT業界に新時代の到来を告げる兆である。
再度、UACJ(5741)に注目したい。古河スカイと住友軽金属が合併した会社。2月初めに取り上げたが、低位株として下値切り上げパターンである。米バロンズ誌の新年座談会で銘柄選択で定評のあるメリル・ウィットマーがコンステリウム(CSTM)を推奨していたが、そのヒントでUACJに注目した。コンステリウムとは米国内で自動車の軽量化のためのアルミニウム2次加工品の新工場を建設する。素材のアルミ化比率が急速に増える。
コンステリウムの株価は大幅に上昇した。UACJの業績にも好影響を与える。株価は動き始めた。