足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ハイテク株にも新しい価値観

2007-02-13 17:45:59 | 株式

ウォール街ではカール・アイカーン氏がハイテクの代表的な銘柄であるモトローラ(MOT)に食指を延ばし始めた。

1.4%の株式を購入しさらに持ち株比率を引き上げる姿勢を示している。理由は現金を多額に積み上げながら株主対策を放置し、株主を無視してきた経営陣を批判する。時価総額は5兆6000億円である。日本でいえばほぼ松下電産並みの時価総額である。

最近、ハイテクのフリースケール・セミコンダクター(FSL)やフイリップ・エレクトロニクス(PHG)が市場から自社株を買い、バイアウト(非公開化)する方針を打ち出した。

カール・アイカーン氏だけでなくウォール街では「ハイテク株に、いずれ株主の反乱が始まる」という見方が出始めた。調査機関クレディット・サイツによると上場している半導体メーカーの時価総額に対する現金比率は19.1%にのぼるという。消費関連株の5.8%を大きく上回る。「株価はあまりにも安すぎる」という見方が出始めた。

東京市場でも同じことがいえる。2002年3月期→2006年3月期をみると松下電産の現預金は8997億円→1兆6673億円、負債は9411億円→5781億円、京セラは現預金2808億円→3008億円、負債2037億円→288億円という状況である。

ハイテク株も外資に目からみればモトローラと同じような銘柄が続出してきている。

低迷するハイテク株にもこんな視点での価値観が働く可能性があると思う。