来週のわれわれの最大の関心事の一つはソフトバンクのボーダフォン買収を市場がどう評価するかにある。週末のビジネス・ウイーク誌はきわめて好意的な論評をしている。
「孫社長はインターネット、ブロードバンド、固定電話というビジネスを一段と拡大するのに
理想的な手段をとった。1510万人という顧客基盤を一度に手に入れた」
「ソフトバンクというブランドの携帯電話を膨大なマーケッティング費用をかけずに入手したし、新しいルール(番号継続制)に先駆けて多数の顧客基盤の獲得が期待できる」
「買収の資金調達は、問題ではない。格付が上がり、2000年の時よりもバランスシートは改善され、株価は昨年9月の水準から2倍になった」
「ヤフーBBの利用者は自宅からPCで取引ができるし、携帯電話にもPCの画面を接続できる。それにオンライン取引、ビデオディオ・オン・ディマンドなど、これからの収益の可能性は
これまでよりもはるかに大きい、コンテンツや新しいサービスの相乗効果で、新しい収入源が生まれるが、ボーダフォン時代よりはるかに大きいい将来性がある」
このように日本のメディアの見方よりもはるかに前向きにとらえている。2月の第3四半期の決算発表で、孫社長は「いま換金性が高い原資が2兆5000億円ある」とした。
この種の買収劇の場合、買い手の株価は下がり、被買収サイドは上がるが、今回は常識外のことが起こるという。来週のソフトバンクは「買い」から入りたい。