方向感のないような感じを受けてきたNY株だが昨日は大幅高になり昨年比でもプラスになった。
ギリシア問題、日本の震災、米景気の減速懸念などの材料がNY株安の原因として上げられてきたが、ダウ平均の動きをみているとこれらの材料も消化した感じである。
最大の懸念材料であるユーロ圏の金融危機だが、週末から来週水曜日(26日)に向けて一つの山場を迎える。NY株の動きをみている限り市場では「問題は解決の方向に進んでいる」と読む。
相場の基調を底上げしているのは第3四半期の企業業績である。昨日まで発表のうち74%が予想通りか、上回る数字を出した。このトレンドは過去4半期と同じである。ミクロ面での強さを示している。
いまひとつ株価の上昇につれて出てくるのが米連銀のQE3(第3次量的緩和)への期待感である。11月1~2日にFOMCが開催される。今回は会合後にバーナンキ議長の記者会見が予定されているが6月以来のことである。
今月はダウ平均+8.2%、S&P500+9.4%、ナスダック+9.1%になった。これに比べ日経平均の-0.3%をどうのようにみるか?
最大の難題は円高で、外人投資家の売り圧迫が続くが、それなら内需関連株がある。業績は好調だし、SNSゲームのように新しい産業の萌芽期を迎えた株もある。
株価水準からは魅力のある銘柄が出てきた。
個別物色のアイディアには事欠いと思う。