東京市場だけでなく、ウォール街でも相場のスピード調整を予想する向きが多い。
ヘッジファンドのダグ・カス(シーブリーズ)はメデァの間でも人気のある運用者であるが、「当面の相場は4~7%の下落があるだろう」とみる。
しかし昨日はアップル(AAPL)が$530台と史上最高値を付けたし、NYダウも1万3000ドル台で引けた。これまで何度も挑戦しながら引けではなかなか維持できなかった水準である。
東京市場でもテクニカル指標は過熱のサインをだすが、最近の人気株も株価が下押すと出遅れた向きの押し目買いが入る。
そんななかで昨日のハイライトはSNSゲーム関連のグリー(3632)とDeNA(2432)の復調である。相場の全体の地合いに手詰まり感がでてくると動き出すという習性が定着した。
今週、スペインで開催されている世界最大のモバイル関連の見本市に4月から始める「GreePlatform」を公開した。サードバーティのソフト企業も参加できるシステムである。現在の1億9000万人の会員を今年6月に3億人、3~5年後に10億人を目指すという大胆な計画を出している。欧米諸国のゲームの需要が日本の4~5倍あるが、さらにモバイルという技術革新の最先端の製品に乗る戦略。2012年6月期の業績予想にはこの海外戦略は織り込まれていない。いま日本企業でアップル、グーグル、フエィスブックに唯一、伍して成長可能な企業である。