足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

ストックピッカー・マーケット(個別物色)が強まる

2015-06-26 06:13:41 | 投資戦略
NY株は続落。週初めにギリシア問題が好転したかにみえたが、依然としてユーロ圏との話し合いが続く。市場参加者の目はギリシアよりも7月初めの米雇用統計の方に関心が移る。足元の景気指標には好調な数字が多く、雇用の改善を示唆する。失業率の低下が続けば9月の政策転換が一段と有力になる。

ウォール街で気にされているのはダウ運輸㈱指数の動きである。経験則からは相場全体の先行指標的な存在で、相場の上昇トレンドを確認する。
運輸株指数は昨年12月にピークをつけ現在まで11.%強の下落になった。先行きの相場には警戒信号を発している。この動きをみて「一本調子の相場上昇の時期は終わった」とみる向きも増えてきた。強気筋のなかにも「当面はテーマで戦略を立てるよりも、個々の銘柄で勝負をするとき」と見る向きも多い。

このような見方は東京市場にも当たるかもしれない。メディアが日本株の活況を取り上げる。売買代金もふくらみ、リーマンショックの後遺症も消えた。外人投資家の資金も日本への還流が続く。ただ東京市場でさわぐほど外人投資家の日本への関心は高くなく、むしろ中国株の行方を気にする。活況が続く上海株のバブルが崩壊しないかどうか?このような問題意識はヘッジファンドの間で根強い。最近、米国のヘッジファンドを訪問したイギリスの投資銀行のレポートでは、中国への警戒感が強いことに注目する。ヘッジファンドは個別物色の姿勢を強めているというのがレポートの結論である。

このことは目先の東京市場をみる上でも参考になる。「相場観を語るよりも個々の銘柄を論じるとき」になった。

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