足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

「財政の壁」問題が相場を動かす

2012-11-29 07:58:43 | 株式

NY株は上昇した。前日は与党の民主党か「財政の崖」問題が進展してないという話が伝わり株価は下落したが、本日は野党のベイヤー下院議長の「両院で共同で解決のための作業を進める」という談話に株価が大きく反応した。「財政の崖」問題が相場を動かす最大の材料になってきたが、オバマ大統領は「クリスマスまでに問題を決着したい」と、この日は財界首脳との2回目の会合をもった。

株価をリードしたのは最近、業績不振で売られたヒュレットパッカード(HP)のほかアメリカン・エクスプレス(AXP,石油のシェブロン(CVX)である。今月中旬からNYダウは+3.7%になったが、今月は東京市場の上昇率が大きく、この間+8.7%と米国を大きく上回った。失われた20年を取り戻す政策を安倍総裁が打ち出したが、自民党の勝利で白河日銀総裁にリフレ政策への圧力がかかることをウォール街では注目している。最近は久しぶりに日本株がアジア株をリードするようになってきた。

新興市場への関心が再び出てきたが、ことしのエマージング市場の上昇率はベネズエラ+219%、エジプト+55%、トルコ+43%、パキスタン+33%、ナイジェリア+31%と、人気の顔ぶれが変わってきた。

われわれはアジア、アフリカ、ラテン・アメリカの消費関連専門のファンドを通してトルコ、パキスタン、ナイジェリアに投資してきた。ファンドンの成果は11月までで+30%以上になり、新しい流れに乗っている。

新興市場への投資も人気市場がめまぐるしく変化している。日本からは個々の銘柄に投資するのは無理で地域を網羅したファンドを通すのが第一の選択肢である。


さて東京市場だが、調整局面でも個別物色が続く。新しいえ医療機器の成長株として引き続き大研医器(
7775)に注目。小粒だが米バクスターに挑戦し、巨人の牙城を揺さぶる力ができてきた。