足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

永遠の原則は生き続ける

2005-01-31 21:16:02 | 株式
先週、金曜日は20世紀最大の投資家といわれるウォーレン・バフェットにとっては人生で忘れられない1日であった。
彼はアメリカではマイクロソフトのビル・ゲイツと並んで、1,2位を争う資産家である。1969年にそれまで投資していた繊維会社バークシア・ハザウェイの支配権を握り、投資会社に衣替えした。その後、年率24%以上の投資成果を上げ、資産を2000倍以上にした。知る人ぞ知る存在である。彼は1989年に世界的に有名なジレットに6億ドルを投資し、その後も買い増して9%を所有する大株主になった。
「ジレットなんて?」という投資家も多かったが、資産内容がすぐれ、ブランド価値があり、安定成長を続ける点に注目した。先週の金曜日に、プロクター&ギャンブルが時価に18%のプレミアムをつけて、ジレットの買収を発表した。株価は急騰、バフェットは1日で5億ドルの値上がり益を手に入れた。彼は「長い間、われわれはジレットの株主として満足してきたが、今日はその満足度が一層に大きく膨れ上がった日」と語った。16年間にわたっての投資成果は年率+18%。さすがのバフェットも1日で5億ドル(500億円超)の利益を手にしたことは始めて。この話を聞いて、改めて株式投資のすごい成果の醍醐味を知らされた。先に本欄で紹介した、ウォーレン・バフェットと並んで20世紀が生んだ偉大な投資家といわれるビル・ミラー(レッグ・メイソンのバリュー・トラストの運用者)は「永遠の原則は生き続け、信条はいつでも適用することができる。取り巻く環境あるいは状況が変化しているに過ぎない」と、バフェットの投資哲学を語っている。
ことしは世界の投資環境の先行きには不透明感が多い。そんな中でどのように利益を上げるか?バフェットの投資哲学を考え、その成果を聞くと、大きな期待感が膨らむ。
今週はどんな新しいアイデアで、戦略を練るか、投資の世界は有限でないという自信が湧いてくる。