足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

東京市場が取り残された世界的株高

2016-03-19 08:34:48 | 投資戦略
NY株は6日間連騰し、週間では6週間の連続高。
この日の相場を牽引したのは金融、ヘルスケアであった。ナスダック指数では半導体株が堅調。人気は出遅れセクターに循環した。
市場では楽観論が支配しVIX(恐怖)指数が急落し今月上旬の27ポイントから14ポイントと低水準になった。一方、同じセンチメン指数のMarketWatchのFear&Greed(恐怖&貪欲指数)は79ポイントと極度の貪欲の水準になった。市場が楽観的になれば、数値が上がり警戒信号を発信する。
昨年来の相場を抑えてきた中国の景気鈍化、原油安がひとまず解消され、先行きには大きな悪材料がなくなってきた。
東京市場にとって気になるのは円高である。昨日は対ドルで円、ユーロが上昇した。
今週の米連銀のFOMC後の記者会見でイエレン連銀議長が「中国景気は心配していないが、日本のGDPの不調には驚いた」としているのには気になる。
日本経済はアベノミクス効果で回復軌道に乗ったはずなのに、イエレン議長は足元がふらついているのに懸念を表明したことには、政府も現状分析の再考を迫られている。
中国、ユーロ圏が落ち着いているのに、日本の景気鈍化は落ち着いてきた世界経済には気になるところだ。景気の鈍化→円高という2013年までの循環の悪夢には早い目に歯止めをかけなければならない。
昨日は世界的な株高のなかで東京市場だけが下落したのは、市場の警鐘の発信である。

塩野義製薬(4507)が研究開発の現状について説明会を昨日、開催した。
同社のコア疾患領域である「感染症」「疼痛・神経領域」についての創薬に力点を置いた内容であったが、それらの中からが世界で148億ドル(1兆6000億円)規模の医薬品を生み出す製品のあることなどが説明されたが、同社の先行きの新薬開発の成長性の大きさが納得できた。ブロックバスターはがん領域だけでない。
1日の投与でインフルエンザが治る新薬はその好例である。遅くとも2017年には市場に登場するなど、この種の新薬の後続が控えていることが理解できた。
ヘルケア分野の人気株の柱のひとつである。


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