足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

決算発表から・・・レンズの曇りが取れた

2015-08-08 06:45:35 | 投資戦略
NY株は続落し7日間の続落になった。金曜日に発表の雇用統計(7月)は21万5000人とほぼ予想の線。この指標からは9月16日の連銀FOMCでは政策転換の可能性が高まり、金利先物で55%の可能性になった。
NYダウ平均が7日間の続落したことは2011年8月にもあった。当時は「財政の崖」問題が出たときであった。真夏の暑いときで議会では政府の債務上限をめぐって混乱した。NYダウは12,500ドルから10,500まで下がり、200日移動平均を割った。今回もすでに200日線割れだが、市場の雰囲気は当時ほど悪くない。足元の景気は好調だし、7月相場を悩ませたギリシャ、中国問題は峠を越えた感じである。

東京市場は決算発表も終幕にはいり、新興市場など中小型株の決算発表に移る。
今回の決算で感じられるのは景気回復の足取りが確実になり、企業経営者に自信が蘇ってきたことだ。数字は別として決算説明会での経営者には自信が出てきたことが肌で感じられる。

1ヵ月前に比べて同じ銘柄を見る目のレンズがはっきりしてきた。
われわれが、数年にわたり注目してきたリゾートトラスト(4681)が第1四半期の決算発表をした。
期初の2016年3月期の発表から3ヵ月しか経ていないのにビッグ・サプライズ決算であり、数字を見たときはわが目を疑ったほどだ。日本で唯一の高級会員制ホテルのチエーンを運営するが、1970年代のリゾートブーム時に創業して同業他社がすべて消えたなかで生き抜いてきた。この銘柄のヒントはウォール街の人気株ウィンダム・ワールドワイド(WYN)の株価のすごいパフォーマンスをみて調べはじめた。株価が7年で30倍になったからだ。
日本のリゾートトラストの成長率は一桁台で安定的な成長路線を走ってきたが、リーマンショック後の景気停滞期をテコにして成長分野に進出し、今回の決算ではそれが成長原動力になりはじめたことが実証され、サプライズ決算になった。地味な存在の銘柄であったが、「日本にもこんな株ある」と再発見した。株価はリーマンショック後には10倍になった。
先行きの評価を一段と変えるときにきた。「トリトンスクエア通信」では再発見の価値を論じるが、買い増しを勧めたい。

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