ウクライナ情勢が緊迫していた。
以前、ロシアのモスクワ経由でウクライナ(ソビエット旧連邦でロシアに次ぐ第2位)を訪問したことがある。落ち着いた古い歴史が実感できる国であった。
ソビエット連邦が崩壊したタイミングをみて、連邦内でのロシアに次ぐ大きな国を視察するためである。町には旅行者に物乞いをする老人や子供が目立ち、貧困の模様をすぐに実感できた。ただ旅行者としての危惧感は全く感じなかった。
当時はロシアによるウクライナ侵攻懸念が高まった渦中であった。
今回はロイター通信によると米国が3000人の軍隊を派遣し、ロシアの行動をけん制。ウクライナ国内に在住しているアメリカ人に48時間内の撤退を要請した。これをみても現地の情勢が一段と緊迫してきたことがわかる。
ソビエット連邦が崩壊したときのウクライナ訪問は、現地情勢がどうなっているかを自分の目でみるためだ。わざわざロシア経由でウクライナに飛んだが、現地では予想したような緊迫感は全く感じなかった。
なんでも自分の目で見たいという新聞記者時代の慣習が先行し肩を押された。
現地の情勢はきわめて平穏で現地での緊張感は、全く感じられなかった。肩を空かされた。
現地では日本人の姿は全くみられなかったし、百貨店を視察したら店内の棚から販売商品の大半が消えていた。生活者の困惑している模様が肌で感じられ、店舗の機能をまったく果たしていなかった。
その後もウクライナ情勢には関心を持ち続けてきたが、今回は現地の情勢はこれまでになく一段と緊迫している模様が日本にいても感じられる。先行きが気になる今後の展開である。