足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

相場の第1幕は開いたばかり

2016-12-14 06:12:19 | 投資戦略
NY株はダウ平均2万ドル台乗せが視界にはいってきた。
米連銀FOMCが13日~14日開かれているが、市場の関心は金融政策からトランプ氏の今後の経済政策に向う。
ウォール街の物色業種の範囲が広がった。S&P500の11業種のうち9業種が上昇。
特に製造業、コンピュータ、通信、金鉱株の上げが目立った。アップル、シスコ・システムズ、エクソン、ホーム・デポ、IBM,インテル、マイクロソフトなどがダウ平均を押し上げた。出遅れていたバイオ、医薬品株が人気の列に復帰した。
ただCNNMoneyのFear&Greed(恐怖&貪欲)指数は88と1ヵ月前の29から急上昇し相場の体温は短期的には過熱ゾーン入り。

ウォール街でストラティジストとして活躍、現在は独立してヤーデニ・リサーチを経営するエドワード・ヤーデニ博士は次のように語っている。
「市場が熱狂する場面ははじまったばかり。トランプ政策が実行されると海外に逃避の米企業の資金が還流を始め、個人投資家もそれに追随を始めるだろう。」とみる。
法人税が27.5%から15%に引き下げられ、余剰資金が溢れ、経営者は自社株買いに向ける。
ここまでは新大統領の指揮する政策を先買いする第1幕。
5%の企業減税でS&P500の1株利益を$9.10押し上げ、10%の減税とすれば1株利益を$18押し上げる効果が出ると予想。市場では個人投資かようやく動き始め、債券から株式へのローテーションが始まった。個人投資家の強気比率が12月上旬には40%と2年ぶりの高水準になった。
いま市場はトランプの世界に誘い込まれ第1幕が開いたところである。幕を潜っていない多くの投資家が残っており、さらにトランプ氏が第2幕を開けばすばらしい世界が展開するとみる。その先には第3幕までと道は続くと予想。
ヤーデニはいま第1幕を開くためにクール・エイド(伝統的な米国味のジュース)を飲みはじめたところという。
(クール・エイドは1927年に初めて製造された人気のある粉末ジュース)。
理論派の第一人者もトランプ相場に酔う。この種の不思議な魅力は選挙中には全く感じさせなかったが、彼の発信する「ハッスルブログ」がウォール街の投資家を陶酔させる。
ようやくトランプ氏の不思議な魅力がわかってきた。

東京市場でもウォール街に追随してバイオ・医薬品が動き始めた。


 
コメント
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