足立 真一のTriton Blog

株式投資の実践、グローバルな視点での投資戦略。
銘柄選択は、成長株、中・小型株、新興市場株にバイアスを置く。

失われた30年入りへの懸念

2014-09-26 06:26:30 | 株式
NY株は大幅安。S&P500は過去5日間のうち4日間の下落になった。ダウ平均に採用されていないアップル(AAPL)の下落がS&500に影響した。新製品iPhoneのソフトの不具合が材料視された。そのほかハイテク、バイオが相場下落の牽引役になった。
CNNMoneyが独自に計算しているFear&Greed Indexが大幅に下落し13になった。1週間前は41であったので、市場の先行きへの警戒感が急速に高まる。VIX(恐怖指数)とは異なり数値が下がると恐怖感が高まる仕組みの指数である。
市場が気にしているのは世界第2~4位の大国の景気の見通しである。中国、日本、ドイツだ。日本の景気の足取りにも外人投資家の懸念が出てきていることは、国内と海外での見方に落差があることを示す。消費税引き上げ後の足元の景気指標のもたつきに、海外は不安視し、かつてのアベノミクスに対しての期待感がこのところ、すっかり後退している。円相場にもこのことが現れており、政府、日銀はこの種の見方に目配りする必要が出てきた。ここで日本経済が再び挫折するなら「失われた20年」が「失われた30年」になるという悲観的な論議も出始めた。当然、政策当局は感じているはずで、来年の消費税引き上げに向けて、何らかの政策が必要になる。
ウォール街ではNYダウ平均が1万7000ドルの大台固めがなかなか実現しないところに、投資家の苛立ちが出始めてきた。
日本、中国、ドイツがなんらかの行動を起こすかどうか、ウォール街の関心事になってきた。