12月19日のpaperboy&co(3633・JQ)以来、ストップしていたIPO(新規公開)が3ヵ月ぶりに12日に再開された。
大研医機(7775・東2)で手術の時に使われる医療用吸引器(血液を吸収)と麻酔注入器だ。ベンチャー企業ではなく昭和42年に設立された。
IPO価格1150円に対して初値は1150円。高値は1270円、大引けは1251円であった。
公開株式数が110万株(発行株式数323万株)と発行株式数の34%の株式が出たがそれを吸収した。この日の第2部市場の売買代金の46%であった。2006年1月のライブドア事件が日本の新興市場を打ち壊しIPO市場に大きな打撃を与え第2部市場をも巻き添えにして久しい。
最近の株式市場の悪環境のなかでの公開であったが、初日をみるかぎり久しぶりのIPOは成功であった。医療機器市場でもニッチな分野であるが競争相手には米国のバクスター・インターナショナル(BAX)という巨人が存在する。その市場でもシェア30%強と存在感を示しているのは注目される。医療現場と密着し直接販売するシステムを構築した。
また日本のこれからの「ものづくり」の方向性の一つを地でいく。
IPO価格の1150円は安かった。「トリトンスクエア通信」では一応1500円を目標にしたが、理論株価はその水準よりはるかに上だ。
市場に人気が回帰すれば長期的にも注目される株だ。分析しながら日本の将来に自信を持してくれた。今月、来月はほかにも魅力ある銘柄のIPOが散見される。