YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

電力不足、リバタリアン的解決方法

2011-03-24 01:43:32 | 経済の話題
日本経済の復興と言う意味で、一番気になるのが、東京電力の供給能力と計画停電である。

そんな中で、セ・リーグの早期開幕とナイター開催が、全面的にボコボコにされている。この騒ぎのなかで、巨人滝鼻オーナーの「開幕はお上が決めることじゃない」が、一番まともなコメントではないかと思う。

計画停電が実施されている非常事態に、しゃあしゃあとプロ野球のナイター如きで貴重な電力を無駄にする事を、政府を筆頭に一般市民やプロ野球ファンまでが全面的に非難をしている。(選手会も同調している)

これって、国家的に非常に危ない心理状態だと思います。70-80年前にこんな感じに日本中がなって、国民全てが猛反省をしたのじゃなかったでしたっけ。未曾有の災害を戦争、被災者や停電で影響を受ける人を兵隊さんに置き換えたら、そのままじゃないですか。

といっても、電力不足は如何ともし難い。何と言っても京浜工業地帯(表現が間違っている様な気がするが)が影響を受けており、復興に向けて大ブレーキになりそうである。ナイターで4000-6000世帯の電源を使い、その上、試合を見る人がいるので、更に電力が必要というのは由々しき事態なので、解決策も提案しておこう。

東京電力は、電力料金単価を、使用量が多いほど高くすれば良いのである。電力不足が深刻な今、大量に使えば使う程、単価を高くすれば良いだけである。(取り敢えず一般家庭への料金は据え置いて、例えば一カ所当たり平均家庭の千倍で単価100倍、一万倍で単価1000倍とか。(東京電力はこのような需給バランスを取る為の料金シュミレーションをしているとどこかで読んだのだが、探しても見当たらず)

別にセ・リーグとかを目の敵にするのではなく、大口顧客全て公平に扱えば良いのである。基本的に、プロ野球で電気を使うのと、どこかの会社の本社機能(23区が除外されている理由らしい)や工場が24時間動くのと、どちらが大切かは、別に政府が決める事ではないだろう。(政府機関だって、優先的に供給を受ける正当性があるのだろうか?)

供給不足なのだから、それに見合うお代を頂戴すれば良いだけである。需要を押さえる為には、一杯使う所を割高にすれば良いだけである。こうすれば、企業も、個人も、そして政府機関も、合理的な判断を下すはずである。巨人滝鼻オーナーも、一所懸命ソロバンを弾くはずである。

こうして需給バランスが取れ、計画停電が無くなり、東京電力も、今後活動する原資を確保する事が出来、政府の助け(税金投入)が少なくて済むとおもわれる。日銀が躍起になってもおこせなかったインフレも来るだろう。供給が足りないと値段が上がるという経済の原則を理解する最高の教材にもなる。

「欲しがりません勝つまでは」ではなく、供給不足の折「欲しい人は、一杯払ってね」が正しい。


追記:セ・リーグは、結局、開幕延期とナイター自粛とおれちゃいました。さて、次の標的は何になるのでしょうか?